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東京都新宿区・善國寺

 2022年8月。
 有名な神楽坂(といっても実際に行ってみるまでどのあたりかも知らなかった ^^;)近くに所用があり、余った時間で途中見かけたお寺にお参りさせて頂きました。

神楽坂善國寺

こちら善國寺(ぜんこくじ)は日蓮宗のお寺で、安土桃山時代の1595年(文禄4年)に創建。ご本尊は毘沙門天で、江戸三大毘沙門天のひとつに数えられるのだとか。

善國寺の“狛虎”


善國寺の“狛虎”
 狛犬ならぬ「狛虎」!

善國寺の虎の絵馬
 絵馬にも虎が描かれており、虎に縁が深いようです。
 というのも、毘沙門天は「寅の年、寅の日、寅の刻」に現れたといわれ、そのため虎が毘沙門天の神使とされているそうです。
 おお、そうすると寅年だったらタイムリーなわけで、去年のうちにアップすべきところでした(^^;)

 人と一緒だったのであまりあちこち写真を撮る間もなく、お参りを済ませてすぐ社務所へ。
 下調べもなく行ったのですが、こちらでも「切り絵御朱印」がありました。

善國寺御朱印案内
 毘沙門天様の切り絵御朱印は初穂料1500円か。うーむ。
 寅年だし、ということでその上の二つ折り御朱印を頂きました。
 言っちゃあなんねぇことかも知れませんが、御朱印の初穂料というのも、やっぱりその、バカにならないわけでして……。
 
善國寺通常御朱印案内
 通常御朱印は400円。初穂料は以前はほとんど300円、近年は500円が多いと感じますので、400円というのはちょっと珍しい気がします。

50円以下の硬貨は使用不可って……
 ふと見ると、なんと50円以下の硬貨は使用不可!!
 うーむ、小銭の入金が有料化されてからは神社仏閣ではお賽銭の扱いに苦慮しているという話も聞きますが……。法律上は同一硬貨20枚までなら受け取り拒否できない決まりだと思いますが、「商行為」ではないから良いのかな?? 宗教法人の扱いの問題も絡んで難しいところですね。

善國寺寺務所で見かけたサイン
 寺務所にあったサイン。どうやら「なりゆき街道旅」というテレビ番組で紹介されたようですね。私でも聞いたことあるお名前のサインが。
 また、何でもドラマに登場したことがあるようで、なんか「聖地」の一種になっているようですが、芸能ネタはまったくもって疎いのでスミマセン(^^;)

善國寺二つ折り切り絵御朱印
 頂いた御朱印。
 なかなかに凝った切り絵で、これは価値あるものですね。
 これを開くと……

善國寺二つ折り切り絵御朱印
 内側は通常御朱印の態ですね。
 看板には「御朱印帳に収まります」とありましたが、こういう凝った御朱印は御朱印帳に貼ってしまうのもなんか忍びないと感じるようになってきています。御朱印帳に貼るということ自身にこだわりがなくなってきてるんですね。
 コロナ禍で一時期御朱印の直書きがなくなり、最近ようやく直書きも復活しつつあるとはいえ、書き置きのみのところもやはり多い。さらにはカラフルな御朱印や切り絵のような凝った御朱印が増えている今となっては、御朱印帳へ貼る以外の保存方法・閲覧方法を併用しても良いと感じています。
 このあたり、またどこかで記事にしようとは思っているのですが(でもいつになるやら……)。


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恐怖のパソコントラブル3連発

トラブルその①
 2023年1月。
 ご存知のようにWindows8.1のサポートが終了、それだけならあまり気にしないのですが、さすがに十年近く使ってきたWin8.1 PCもキーボードがだんだんバカになってきており、思い切って新PCを購入することにしました。
 近所の電気屋さんでいろいろ見繕い、一番人気の超軽量タイプとかなり迷ったのですが……二番人気で型落ちにはなるが、性能的に遜色ない機種なら大幅に値引きしてくれる、という店員さんの言葉で決定(^^;)
 次の休みの日に新PCを設定し、さていよいよ旧PCからのデータ移行。これまでバックアップに使っていた外付けHDにデータを移し、まず手始めにいくつかのフォルダを指定して、設定したばかりの新PCへ移動……

 程なくして、突如エラーが次から次へと!!

 何が起こった!?
 移動させているのは何の変哲もない文書や画像のファイルで、移行先の新PCはもちろん空き容量充分、通信などではなくきちんとUSBで接続して……ごく平凡な移動で、エラーになる要因なんてないのに!!

 慌てて処理を中止、何が起こったのか調べてみると……

 判明したのは、どうやら新PCの内臓HDに移動させているつもりが、勝手に、OneDriveというものに移動させていた(させようとしていた?)らしい。しかもそのOneDrive容量が5GBしかなく、移動させようとした総量がこれを超えていたからエラーになった、らしい……?

 誰がそんな余計なことをしろと言った……!!

 この時は怒りで真っ赤になったものの、まもなく今度は青ざめることになる。
 とりあえずおせっかい極まりないOneDriveのリンクを解除し、移動予定だったデータを確認……

 ない!! 移動元の外付けHDにも、移動先の新PCにも、もう一度リンクさせてみたOneDrive内にも……

 その後、外付けHDを旧PCに接続したとき一時的に失われたデータが見えたので慌てて別フォルダ名で旧PC内にコピー、ところが別の日に見ると外付けHD内のデータがまた見あたらないという、まったく意味不明な謎の状況……。
 にっくきOneDriveだけが悪いのかどうか分かりませんが、あまりに恐ろしくて、それ以降データ移行作業は進んでいません……。


PCトラブル


トラブルその②
 2023年2月。
 会社のPCで仕事中、パワーポイントファイルを開こうとするとエラーになりました。何度か試してもうまくいかず、再起動も考えたのですが、ちょうどまさに終業時間だったため、この日はあきらめてPCをシャットダウン。
 翌朝PCを起動……Windowsが起動しない!? いろいろ試すうちに、とうとうBIOS設定画面にまで迷い込む羽目に。会社のIT部門に電話し、ほぼ1日かけていろいろ試すも解決せず。「メーカー修理しかないね」とあまりにも冷たい一言。
 とりあえず代替機を支給してもらい、メールやオンライン会議、会社共有フォルダへのアクセスは可能な状態にしてもらったので当座の業務への影響は少なかったのですが……
 約半月後。メーカーからの連絡は「データ復旧できませんでした」(@д@;)。

 ……発表資料などの完成品は共有フォルダに入れ、メールで添付ファイルとしてやり取りしたことのあるデータはサルベージできたのですが……この3年ほどのメモ書き、参考資料、部品や仕掛品はぜんぶ失われてしまいました。
 いやこれはさすがに堪えた……(T▽T)

トラブルその③
 これは私ではなく妻なのですが。
 2023年3月。普段から二人それぞれyahooメールを使っているのですが、妻がログインしようとすると、「不正な使用がなされた疑いがある」とか何とかでログインできない状態に。どっちかというとIT音痴な妻はまったく平凡な使い方しかしておらず、疑わしいことをするだけの才能もないのですが……
 ログイン方法を変更したり問い合わせたりしても、結局何が原因かは教えてくれず、必要なら新たなIDを取得せよ、との一点張り。しかもYahoo IDはうっとおしいことに携帯電話番号の登録が必要となっており、妻の携帯番号はログインできなくなったIDに登録されたまま。それを解除しようにも、ログインできなければそれもできない。つまり、携帯がもう1台ないと新規取得ができない。

 アホか。

 なんでもかんでも携帯に結び付けるのはやめてほしいもんです。
 というわけで妻はYahooメールを見限り、別のメールにしました。

 なんでこうもPC関係のトラブルが頻発するのかな……。相互に無関係なのは間違いないですが、いろいろとげんなりしてしまう今日この頃。

偉大なる半世紀の衆望

 今月に入ってからあまりブログに手を付けられていませんが、いろいろあって深く静かに沈没中……

      *      *      *

 沈没といえば。
 2023年2月13日、休憩時間にふと携帯からツイッター画面を見ると、「#日本沈没」がトレンドに上がっていました。
 さては誰かが日本の状況を「日本沈没」に例えたか!? と思いましたが、実はこの日の13時より、1973年版の映画『日本沈没』がBSで放送されていたそうです。といってもこの日は仕事だし、そもそもうちはBSなんて観られないのですが、それでも「日本沈没」が注目されるのは小松左京ファンとして非常に嬉しいものです。

小松左京ライブラリ

 そしてなぜこれが取り上げられたか……一つには、小説『日本沈没』が出版され、映画が公開されたのが1973年。上のツイッター画面にありますように、「日本沈没」は今年50周年を迎える、というわけです。
 ちなみに今年は1923年(大正12年)の関東大震災からも、ちょうど100年の年に当たります。

 半世紀!
 この半世紀の間に『日本沈没』は映画やドラマや漫画で何度も描かれ、様々な作品のモチーフに取り入れられ、さらには現実においても、地学的な意味ではない経済的・社会的な意味において「日本沈没」が唱えられています。
 実に半世紀もの間、これほどまで何度も取り上げられ、注目されるコンテンツはそれほど多くないのではないでしょうか。


 そして2月13日はもう一つ、松本零士先生が逝去されました。
 手塚治虫先生小松左京先生と同じぐらい、一つの時代の終わりを感じさせる、大きなニュースでした。
 松本ワールドの中でも特に話題となる、知名度の高い作品といえばおそらく『銀河鉄道999』『宇宙戦艦ヤマト』の2シリーズになるのではないでしょうか。もちろん他にも多数の作品やキャラがありますが、大雑把にみて『999』を中心にほとんどの松本ワールドが取り込まれた巨大世界が形作られる一方、『ヤマト』は一部重なりながらも独立した、一本の太い世界を構成しているように感じます。
 むろん現実には『ヤマト』について原作者問題などいろいろと複雑な問題があったことは確かですが、ほとんどの人にとって「松本零士」と『ヤマト』は切り離せないものであり、『ヤマト』も松本ワールドの一部であることに異存はないと思われます。

宇宙戦艦ヤマトオープニング

宇宙戦艦ヤマトオープニング

 『宇宙戦艦ヤマト』が最初に放送されたのは1974年。こちらもほぼ半世紀が経過しています。途中いろいろとありながらも、やはり半世紀もの間何度も取り上げられ、注目されてきたコンテンツの一つと言えるでしょう。

      *      *      *

 昨今話題になっているもので、人気の出たものの中で、半世紀未来でも多くの人々が多少なりとも知っている……そんなコンテンツはどれほどあるでしょうか。
 もちろん当時に比べて現代は価値観や趣味嗜好の多様化、世の中の複雑化、文字通り掃いて捨てるほどの情報過多の中にあり、誰もが目を向けるほどの共通の話題が生まれにくくなっていることもあるでしょう。
 どちらが良いかは一概に言えることではありませんが、多様化・複雑化から分断化に向かう懸念すらある現代から振り返ると、誰もが知っているほどの「ブーム」が世の中を席巻していた時代を、ある意味懐かしくも感じます。

 もちろん全員が同じ方向を向く必要はありません。むしろそんな画一化も決してよくない。
 かつて、男は誰でもタバコを吸って当たり前、野球ファンであることが当たり前、と言われた時代がありました。今でもオリンピックやサッカーには誰でも熱中して当たり前、誰でもディズニーランドが好きで当然、といった「全体主義的」嗜好は現存しており、その信奉者は他のものを排斥しようとします。
 小松左京や松本零士を知らない人がいても別に構わないのとまったく同様に、オリンピックに興味がなかったりディズニーランドが嫌いな人がいてももちろん良い。

「オリンピック? やってたの? 僕は見てないけどどうだったの? へえ、良かったね!」

「みんな見てるんだから見ようよ」などと言うような全体主義者は論外として、互いの興味の対象について、否定せずにこれぐらいの距離感で語り合うぐらいがちょうど良いのではないでしょうか。その中で、おそらく半世紀後も語り継がれるような出来事やコンテンツがこれからも生まれてくると期待したいものです。

 ただしオリンピックといえば、選手の頑張りとはまったく別の話として、オリンピック汚職は徹底的に追及することは切に、切に希望してますが(-_-;)

東京都台東区・浅草寺

 浅草寺。東京を代表するお寺の一つですね。「あさくさでら」ではなくて「せんそうじ」です。正式には金龍山浅草寺と号し、聖観世音菩薩を本尊とすることから浅草観音(あさくさかんのん)とも呼ばれています。
 こちらの雷門も特に有名ですね。

浅草寺の雷門
 1865年(慶応元年)に一度焼失し、その後は仮設の門が時折建てられていたそうですが、1960年(昭和35年)に再建された常設の門は、かの松下幸之助が病気平癒の報恩として寄進したものだそうです。

 2023年1月8日、コロナ禍の行動制限もなく、ものすごい混雑でした(T▽T)
 その先に続く「仲見世通り」と呼ばれる出店通りも結構なぎゅうぎゅう詰め。

浅草寺の宝蔵門
 こちらは別の日にとったものですが、「宝蔵門」と呼ばれる門。こちらは大谷米次郎(実業家。国技館建設、ホテルニューオータニ創始など)の寄進によるそうです。

浅草寺本堂
そして本殿。

浅草神社手水舎
 実は隣に「浅草神社」があるのですが、それはまた別の機会に。
 花手水が奇麗でした。

 さて。
 一緒に行った人がおみくじを引いてみますと……しっかり!!

浅草寺のおみくじ
 難しい漢文の内容だなあ……と思いましたが、裏返すと現代文の解説があるんですね。

おみくじの内容は……

「身分の下の者や使用人による災いが起こる」って……そんな人いないんですけど。

「一心に利益を得んとしても叶いません。」
 いやそう断言されましても……

 願望:叶いにくいでしょう。
 病気:安心できないでしょう。
 失物:出にくいでしょう。
 待ち人:現れないでしょう。
 新築・引越:さけましょう。
 結婚・旅行・付き合い:万事悪いでしょう。


 けちょんけちょんやなあ……(T▽T)

 私の好きな妖怪漫画の名作『うしおととら』で、潮が正月におみくじを引くと
「大凶 すべてわろし」
とあってがっくりくる(実はとらのいたずら)というシーンがあるのですが、それに匹敵するな……。
 で、どうすれば……

「少なくとも、使用人や部下を大切にして災難を防ぎましょう」

 いやだから使用人も部下もいないんですけど!!

浅草寺のおみくじ結び所
 というわけで、しっかり結んで流してきました。
「凶のみお結びください。それ以外はお持ち帰りください」としっかり書いてありました。

      *      *      *

 実は、浅草寺はおみくじに凶が多いことで有名だそうです。
こちらの記事は凶の割合を浅草寺に直接おうかがいするという、大胆な記事になっています。これによると、
 
「一説には平安時代に元三大師良源様によって、おみくじの元となるものが作られ、さらに、中国で天竺霊籤(てんじくれいせん)という、いわゆるおみくじの始まりと言えるものが流行りまして、室町時代までには日本に伝わったのです。
 江戸時代にはそれが合わさった観音百籤(かんのんひゃくせん)というものが広まり、以来浅草寺でもこれを用いております。
 そのときから、浅草寺のおみくじは凶の割合は変えていません。分配は凶30%、大吉17%、吉35%、半吉5%、小吉4%、末小吉3%、末吉6%です。」

 30%……なかなか多いな!!
 理屈をこねれば、どんなおうかがいでもすべからく凶の確率は30%ということですかね……? まあ確率論はどうであれ、おうかがいによって「神はサイコロを振る」のであれば、その手前の人の手で準備する段階では、すべて同じ割合とする方が良いような気もしますが(すべて同じ割合にしておいて、どれを出すかは神様次第、ということで)。
 一方でだいぶ昔、何かのテレビ番組で、ある神社のおみくじの割合を実際に調べるという企画を見たことがあります。その結果、そこでは凶の割合はゼロ!
 で、その理由をうかがってみると、「気分よくお帰りいただきたいので、凶はなしとしております」。
 お気持ちは痛いほどよく分かるのですが、それもなあ……。
 どちらにせよ、この割合は「企業秘密」的な感じで明かせないとしておくのが良いような気もします。

水上バス乗り場からスカイツリー方面
 浅草からはすぐ、スカイツリーがよく見えます。

GTS観光アートライン作品
 川辺にこんな猫もいました。「GTS観光アートライン」という企画の作品だそうです。東京はほんとに猫にまつわるものが多い気がしますね(^^)


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6周年!…1月9日は「とんちの日」!?

6周年

 2017年1月9日より始めましたこのブログも本日で6周年。
 お越しいただきました皆様、誠にありがとうございます。なかなか更新ペースも上がりませんが、引き続き何とぞよろしくお願いいたします。

      *      *      *

 さて。
 昨年の1月9日には、この日が「風邪の日」であることをこちらで取り上げました。
 その他、この日は何の日とされているのか……

 とんちの日。

 え、何で? と思ったら、とんちで有名なのはかの一休さん。「1」と「9」で「いち・きゅう」……「いっきゅう」……

 うーん……(*_*)ゞ

      *      *      *

 「一休さん」は実在の僧である一休宗純(1394~1481)がモデルと言われますが、有名なとんち話はほとんど江戸時代の創作と考えられています。
 天皇の血を引くと言われますが、権力が嫌いでかなり破天荒な行動もあったとか。そうしたところがとんち話に結びついていったようです。

 一休さんの話で有名どころは「屏風の虎退治」ですね。
 室町幕府第3代将軍・足利義満(1358~1408)が一休に出したそうで、
「屏風絵の虎が夜な夜な屏風を抜け出して暴れるので退治せよ」
と将軍が言うと、一休は
「では捕まえますから虎を屏風絵から追い出して下さい」
と切り返した、という……。

 いや、それで終わり?

 私が考えたのは、その屏風ごと縛ることだったのですが、それじゃダメなんですかね(^^;)
 ここから先は、後に私が考えた展開。

 虎を追い出せ、という一休に対して将軍は、
「だから虎が出てくるのは夜だと申したであろう。今夜一晩、虎が出てくるまで見ておれ」
 そして一晩の間、警護の者にでもこっそり見張らせておいて、もし途中で一休が寝たら翌朝、
「そちは寝ておったであろう、その間に虎が出てきておったぞ、このうつけ者が!」
 こうなると一休の負け。

 もしも寝ずに済んだとすれば、
「一晩見張っていましたが、虎は出てきませんでした。いかがでしょう、虎が出てくるまでこの屏風をお寺の方で預からせていただくというのは? その方が虎がここで暴れなくとも済むと思いますし」
と言えば一休の勝ち。 
 なんて寓話としては面白くないですかね。

「このはしわたるべからず」の話も有名ですね。
 これを読んで思ったのは、「橋」漢字で書いてあったらどうするんだろう? てこと。
 子供にも分かるよう平仮名だったんだよ、という意見もあるかもしれませんが、それなら漢字の上に振り仮名を振れば良いんだし。

だから渡るなと言ったのに……!!
「だから渡るなと言ったのに……!!」


 この後の展開として紹介されているのは、およばれに上がったら箸に「はしを使ってはだめ」とあったので箸を折ってその折った部分(つまり箸の端ではなく真ん中という意味)を使って食べたとか、「橋の真ん中も歩いてはだめ」と言われたら「橋に乗らねばよいのだろう」と敷物を敷いてその上を歩いたとかって……よく分かりません。
 まあここまでくると、とんちというよりは、大人げない大人とこまっしゃくれた子どもの屁理屈合戦という気もしますが。

 昭和時代の(つまり私が読んだ本での)創作かも知れませんが、子ども向けの本にこんな話も載っていました。

 お寺で饅頭をつまみ食いしてしまった一休さん、仏像の口元にあんこをこすりつけて、仏様が食べてしまったことにします。これだけでも大概バチ当たりな気がしますが、和尚さんから問いつめられると、なんと仏像を鍋に入れて釜茹でに!
 お湯がぐつぐつと煮え立ってくると、「ほら、くったくったとおっしゃってます」。

 おいおいおい!
 これはもはやとんち云々を通り越して、モラルの問題になりかねません(-_-;)
「嘘はいけません!」「他者に責任をなすりつけるとは何事か!」としばき倒されるのと違います? フツー……。

 これは創作としても、仏像については、親交のあった本願寺門主蓮如の留守中に居室に上がり込んで阿弥陀如来像を枕に昼寝をしていたという逸話があるそうです(Wikipediaなんだけど出典不明)。戻ってきた蓮如はそれを見て「俺の商売道具に何をする」と言って、二人で大笑いしたそうですが……。
 これとて史実かどうかも分かりませんが、いずれにせよ一休宗純は一貫して戒律や形式、権威を否定する姿勢であったようです。
 そうして見ると、一休さんの屁理屈というのも、身近な大人たちという「子どもから見た権力者」をやり込める、ということなのかも知れません。であればこそ、子ども向けではなく、権力を遠ざけた一人の人間としての「一休宗純」としても、もっと注目されてほしいものですね。

謹賀新年 - 2023年 AMPは警察の枠を超えるか

 皆様、あけましておめでとうございます。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします m(_ _)m

 2022年もいろいろとありましたが、最も大きな事件の一つとしてウクライナとロシアの戦争が挙げられると思います。未だ解決に至らず長期戦の様相を呈していますが、今年は平和に近づくよう祈りたいものです。
 またこちらにも書きましたように、2022年はツイッター上で「あと90年」という言葉も話題になりました。かのドラえもんの誕生日が2112年9月3日なので、ドラえもん誕生まであと90年。鉄腕アトムの2003年にも思いましたが、SFで描かれる遥かな未来が、それなりに実感の沸いてくるところまで近づいてきているのも不思議なものです。

      *      *      *

 さて。
 ここ数年、元旦にはその年にまつわるSFを掲載していますが(いつまで続くかなあ……ネタ切れにならないかなあ……2024年のネタ、今から募集しようかな ^^;)、タイトルの「AMP」というのは麻宮騎亜先生の『サイレントメビウス』に登場する、警察内の特殊部隊。これが設立されたのが2023年です。
 『サイレントメビウス』。1988~89年に連載、90年代にテレビアニメや劇場アニメが作られ、スピンオフ作品や続編もあるようですが、原作全12巻しか見ていなかったため、相違などありましたらご容赦ください。

 この作品では2000年頃から妖魔(ルシファーホーク)と呼ばれる邪界(ネメシス)からの存在が引き起こす事件が増加し、その対策として対妖魔用特殊警察(Attacked Mystification Police Department;AMP)が2023年に設立されます。
 物語の舞台はその3年後、2026年の東京。
 おそらく現在よりもはるかに高い、その壁は窓が並ぶビルというよりも巨大化したサーバーか何かのように見える超高層建築が幾層にもひしめき合う一方、街は雑多で荒廃した雰囲気が漂い、スクリーンをぶら下げた飛行船が「酸性雨注意報はただいま解除されました」と放送している光景……これは『ブレードランナー』(1982)で描かれたロサンゼルスとよく似ています。 
 原作者の麻宮先生自身、「『ブレードランナー』には、リスペクトがあります。舞台と同じ時代、日本はどうなっている……というところから設定を考えたところもある」と語っているそうです(サイレントメビウス:14年ぶり復活の裏側 マンガ・アニメ史変えた革新性に迫る)。
 妖魔の被害者が「兵器省職員」っていうぐらいだから、日本は再軍備・軍拡してるのかも知れません(何に対して、によっても話は変わりますが)。
 作中で20世紀の文化財として保護されている東京タワーが出てくるのですが、ここでの東京タワー、何と周りを自身よりもはるかに高い超高層ビルに囲まれています。これは「ええーっ」となったなあ(^^;)

2020年の東京タワー
2020年の東京タワー。これが小さく見えるぐらいの超々高層ビルが周りを囲むっていったい……(@_@)

 このAMPのメンバーは魔術や超能力、あるいはサイボーグなど様々な特異能力を持つ6人の女性。その特異能力で、通常の警察装備ではどうしようもない妖魔に対抗するというわけです。
 メンバー1人1人が違った特異能力をもって戦うのは『サイボーグ009』を彷彿とさせますし、警察内組織という点では『機動警察パトレイバー』も連想します。
 しかし特に際立っているのは、メンバー全員が若い女性という点。今でこそ珍しくないようにも思いますが、麻宮氏によれば「AMPのメンバーは全員女性。女性だらけのチームが戦うというのは(米ドラマの)『チャーリーズエンジェル』や(日本のドラマ)『プレイガール』ではあったけど、当時のマンガでは珍しかった。女性には生命を育む力があり、男性よりも強い。『サイレントメビウス』は女性賛歌でもあるんです」とのこと(出典はこちら)。

 AMPは上述のように警察内の一組織ですが、実はAMPのリーダーであるラリー・シャイアンが組織したもの、らしい……。一個人が警察内に組織を作れるのか? と思いますが、実際には事情を説明して警察を動かし作らせた、ということですかね?
 それにしても、彼女はいちばん年上とはいえ、1991年生まれの設定なので、2023年当時で若干32歳! うーむ、ただ者ではない(貫禄ありまくりなので絵的にはもっと年上に見えますが)。しかもですね、この世界では警察ですら民営化されており、警察組織がまともに機能しておらず妖魔と戦えないと見るや、警察を買収して自ら指揮を執るという……!!
 大抵の人はAMPメンバーの中でももっと若かったり可愛かったりカッコいいメンバーのファンが多いでしょうが、個人的にはラリーがいちばんカッコいいと思ってますよ。ちょうど『パトレイバー』の後藤隊長に似た、シブいカッコよさでしょうか。そういえば『ブラックジャック』でも患者を助けるために病院を丸ごと買い取る話がありましたが、あれもカッコよかったですね。

 後藤隊長の場合、現実の警察組織に近い様々な枠組みの中で悪戦苦闘したり、うまく立ち回ったり、諦観したりします。
 一方ラリーの場合は妖魔という日常を完全に超越した存在と相対するため、枠組みを超えて非常手段に打って出る必要に迫られます。
 警察組織や世の中の状況が違うだけで、割とよく似た指揮官ではないでしょうか。

 ネメシスからの侵攻が進むにつれ、人間界がどんどん邪悪になっていくのに対し、邪界(ネメシス)側は浄化が進んでいくというのは何とも皮肉な状況ですが、そもそも両世界の不穏分子を入れ替えることが目的にあった、らしい。
 AMPと妖魔との戦いは多大な犠牲を払いながらも、最終的には敵役一人が諸悪の元凶みたいになって、そいつを倒して人間界と邪界の間に和平が成立します。
 妖魔のような存在でも和平が成立するんだったら、現実世界の人間どうしでも一刻も早く和平が成立してほしいものです。いや、ほんとに。

      *      *      *

 あ、AMPと『パトレイバー』の特車2課が共闘する話って思いついた。舞台は二十数年隔たってるけど、そういえば妖魔事件が起こり始めるのは2000年頃。ちょうど『パトレイバー』の舞台です。特車2課が対処しきれなかった妖魔事件を、タイムスリップか何かでAMPと共闘するとか、どうですかね? どなたか一緒にいかがですか?(^^;)


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神奈川県藤沢市・江島神社

 神奈川県の江の島は有名だと思いますが、その江の島に鎮座するのが江島神社
 「江の島神社」ではなくて「江島神社」です。ちなみに有名なあの電車は「江ノ電」。このあたりの表記の問題は「江ノ島 江の島」で検索すると面白い記事がいくつも出てきます。

対岸より望む江の島
対岸より望む江の島。

 さてこの江島神社、ご祭神は、多紀理比賣命(たぎりひめのみこと)、市寸島比賣命(いちきしまひめのみこと)、田寸津比賣命(たぎつひめのみこと)という三姉妹の女神様。
 神社としては552年に創建、1182年に弁財天が勧請され、神仏習合時代に江島弁財天として信仰されることとなったようです。
 江島神社HPによれば、「世にいわれる「日本三大弁財天」とは、安芸の宮島、近江の竹生島、江の島の弁財天のこと」なのだとか。

江島神社の青銅の鳥居
 青銅の鳥居は市指定文化財。ここからお土産屋さんなどが並ぶ、仲見世通りが続きます。

ゲゲゲの鬼太郎とのコラボ企画?
 どうやらゲゲゲの鬼太郎にまつわる企画が行われていたようです。この時は終了していたようで、鬼太郎ファンとしては残念。

猫娘とネコザメ(^^;)
 猫娘とネコザメ。なるほど どうやら新江ノ島水族館とのコラボかと。

江島神社の赤い鳥居
 階段を登っていくと現れる赤い鳥居。

江島神社の琵琶をかたどったパネル
 しゃもじ……ではなくて、弁天様の持っている琵琶ですね。宮島など弁天様ゆかりの場所でしゃもじが奉納されたりするのは、琵琶としゃもじが似ているからなんだとか。

江島神社の辺津宮
 そもそも「江島神社」は「辺津宮」「中津宮」「奥津宮」の三社からなるそうで、こちらは「辺津宮」。本当は三社ともお詣りするのが正式だそうですが、今回は時間がありませんでした。

江島神社の奉安殿
「辺津宮」の左にある「奉安殿」。別途拝観料が必要となります。

江島神社の龍神様
 とても精悍な感じの龍神さま。説明書きによると「江ノ島では弁財天の夫神として、財宝福徳の神としても信仰を集めています」。
 夫神というのは初耳?だったような気がしますが、弁天様と龍神様は縁が深いようですね。そういえば町田市の春日神社で頂いた弁天堂御朱印も「弁天堂龍女神之図」でした。

江島神社御朱印
頂いた御朱印。

八臂弁財天の御朱印
こちらは奉安殿に安置される「八臂弁財天」の御朱印。

 さて。
 ここ数年は動物や神様などのモチーフのおみくじも時々引くようになってきました。
 そこで、やはり「日本三大弁財天」の一つだし、ここは弁天様のおみくじでしょう! と頂いてきたのですが。

弁財天様のおみくじ
 こういうおみくじは、裏返すとおみくじを結んだ紐が少し出てますよね。
 普段からおみくじを頂く時、あまり選り好みするのも良くない気がして、最初に手にしたとか目が合ったとか、そうしたものを縁だと思って頂いています。

おみくじの底は……
 このおみくじを手にしたとき、紐が出てないので「ん?」と思いましたが、おそらく封入する時に紐の先まで貼り込んでしまったのだろう、と思ったのですよ。

 帰る予定の時間ぎりぎりになっていたので、おみくじは帰宅してからゆっくり読もう、と開けずに帰宅しました。
 帰って裏の紙をはがすと……

おみくじが、入ってない!!

ない……!!

これが神社にいる間だったらいちおう申し出たんですけどね……。

これはつまり運がない!? いやそもそも良いも悪いもない……!?

弁財天様のおみくじ
まるで弁天様にいたずらを仕掛けられたような……
何だか「えへへ、ばれた?」と笑われているような気も……。知りたかったらもっとゆっくりおいで、と言われてるんですかね……。


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相模湖イルミリオン

 相模湖イルミリオン。改めて調べると正式名称はどうやら「さがみ湖イルミリオン」のようですが、何となく漢字で書いてきましたので、ここでは漢字で書いています。文章中では漢字の方が見易いし伝わり易いだろうとも思いますし。
 神奈川県の相模湖そばにある「さがみ湖リゾートプレジャーフォレスト」という施設で、11月から4月まで開催されているイルミネーションです。
 実はこれまで知らなかったのですが、何でも関東三大イルミネーションに認定されているとのことで、2022年11月23日に行ってきました。(ちなみに関東三大の残る二つは、栃木県足利市の「あしかがフラワーパーク」と神奈川県藤沢市の「江の島 湘南の宝石」だそうです)

 この日はあいにくの雨でしたが、そのおかげか、祝日であるにもかかわらず道路はまったく混まず。予定よりもだいぶ早く、午後4時頃には到着してしまいました。
 11月とはいえまだ明るく、イルミネーションの点灯は午後5時から。結果的に点灯前の様子も見てしまうことに……やっぱり舞台裏が見えてしまうような感じで、大丈夫かいな、と思ってしまいましたが……

相模湖イルミリオン入り口


相模湖イルミリオン
すっかり暗くなった午後5時、点灯するとやっぱり見事なものでした(^^)

点灯前の相模湖イルミリオン
明るいうちはこんな様子でしたが……

相模湖イルミリオン
点灯するとこんな感じ。

点灯前の相模湖イルミリオン
え、作りもの? と思った麦穂も……

相模湖イルミリオンの光る麦穂(?)
点灯するとなかなかのもの。

相模湖イルミリオンの虹のリフト
リフトは明るいうちから、虹色の帯の上を登り、まるで虹の橋を渡っていくような感じでした。雨が降っていたので乗るのはあきらめましたが、傘をさしてでも乗っていく人々も。しかもだいたい二人で……いいなあ……(笑)

相模湖イルミリオンの「光の動物園」
「光の動物園」と題されたコーナー。

相模湖イルミリオンの「光の動物園」


相模湖イルミリオン


相模湖イルミリオン
今年初登場という「ハートフルイルミネーション」。

TV取材のリポーターさんのようでしたが…
ふと気づくと、イルミネーションの前に傘をさして進み出る女性が。どうやらテレビ取材のリポーターさんのようです。

取材スタッフがどかどか割り込んできました(-_-;)
その時!
 でかいTVカメラを抱えたスタッフ数名が、人をかき分けてどかどかと前へ。おいおい、私らの脇を通り過ぎる時、傘を引っ掛けていったぞ……( ̄□ ̄;) 最後尾のおじさんが申し訳なさそうに頭を下げていきましたけどね……。
 TVカメラにはアルファベット3文字の略称が書いてあったので、後で調べてみると隣県の地方テレビ局。そりゃ取材も大変でしょうが、もう少し周りに気を遣ってもいいんじゃないですかねぇ(-_-;)
 何だかあのおじさんがガサツなスタッフの「後始末」をして回る役をしてるんじゃないか、とごく勝手な妄想が沸いてきたので、あのおじさんに免じてそれ以上は書きませんけどね……。

相模湖イルミリオン


相模湖イルミリオン


相模湖イルミリオン


相模湖イルミリオン

 雨の降る中ではありましたが、十分綺麗な、ステキなイルミネーションでした。できれば天気の良い日にまた見てみたいと思うものの、天気が良いと渋滞がものすごいんだろうなあ……。

テーマ : 日帰りお出かけ
ジャンル : 旅行

デザインフェスタ vol.56

 「デザインフェスタ」、略称デザフェス。プロ・アマ問わずオリジナル作品であれば無審査で参加できる、「自由に表現できる場」であるアートイベントとして、1994年から始まったそうです。
 2022年は5月21、22日にvol.55、そして11月19、20日にvol.56が開催ということで、東京にいられる間に一度は行ってみたいと思っていましたので、11月20日に行ってきました。

 会場は東京ビッグサイト。そのため、かのコミケとどうしても比較してしまいそうになります。参加者数を見ると、5月のvol.55は約6万人。今年8月に開催されたコミケ100は約17万人だったそうです。だからどうということはありませんが、コミケに及ばずともデザフェスも相当でかいイベントであること、そしてコミケってやっぱり桁違いなんだなあ、と(ちなみにコミケの最高記録は2019年12月開催のコミケ97で、4日間で約75万人)。

デザフェス入り口

 特に下調べもせずに入ったためどこへ行こうかうろうろしていると、動物の絵や小物が並んでいるコーナーがありました。
 まず目についたのが、Lavca.m(ラブカ・ドット・エム)。

Lavca.mブース

ラブカってあの深海ザメですよね。

ラブカ剥製(静岡県・深層水ミュージアム)
静岡県の深層水ミュージアムに展示されていたラブカの剥製。2015年9月撮影。

 ラブカも魅力的ですが、ラインナップの中に私の好きなリュウグウノツカイが描かれた和紙フォルダがあったので、思わず手に取ってしまいました。

リュウグウノツカイ和紙フォルダ


魚津水族館のリュウグウノツカイ
リュウグウノツカイも博物館などでよく展示されていますが、だいたいは色の抜けた液浸標本です。写真は2017年5月、富山県の魚津水族館にて撮影。2009年12月に海岸に打ち上げられたもので、その体長はなんと396cm!

リュウグウノツカイフィギュア
しかし生きている時は、このフィギュアのように背びれ、胸びれ、腹びれは鮮やかな紅色という、なかなか神秘的な姿をしています。
 一説では、日本の人魚伝説はこのリュウグウノツカイに基づくものではないかとか……(伝説では白い肌に赤い髪という描写が多いらしい)。

 今回頂いた和紙フォルダ、リュウグウノツカイだけでなくいろんな近縁種も描かれているのがまたポイント。右上はアカマンボウですが、一度だけこれが近所のスーパーに売られていたのはびっくりした……。

スーパーで売られていたアカマンボウ(!)

 デザフェスの発表形式で面白いと思ったのは、ブースの壁にその場で絵などをどんどん描いていくというもの。撮影OKのブースを撮らせて頂き、実際に描いている方や関係者の方とお話したりできるのも楽しいものです。

デザフェスならではのブースに描かれた絵


デザフェスならではのブースに描かれた絵


デザフェスならではのブースに描かれた絵


すずきゆかさんのフクロウ画
すずきゆかさんのブースでは壁にでっかいフクロウを描かれておられました。
 ポストカードや名刺のクラゲの傘に銀河系というのは、なんだか宇宙の大構造や宇宙論を連想させます。

すずきゆかさんの幻想的な銀河クラゲ


かぴのぱんやさんチラシと絵葉書
かぴのぱんやさんでもゆうびん屋さんが空から「星」を届けるという、ほのぼのしながらもSFネタにもなりそうなストーリーのポストカードを頂きました。
 他にも癒される絵本をいろいろ作製しておられます。

うミうシさんぬいぐるみ
うミうシさん……なるほど、あのウミウシとかけているわけですね。一見簡単に思いつきそうですが、この引っ掛けは思いつかなかった……。

 会場が広いわりにあまり滞在できませんでしたが、最後にお邪魔したのはアトリエマリさんのブース。遠くからでもでかいアロワナが吊るされてるのが目に付きました(^^;)

アトリエマリさんブースのアロワナ

 昆虫や甲殻類や、様々な動物の革細工が並んでいます。
 その中で見つけたのが、ツノゼミの一種。ツノゼミの仲間は小さい種類が多いのですが、これはかなりでかい種類です。
 和名は「クロツヤナメクジツノゼミ」……だいぶ損する和名ですな。南米に生息し、鞘翅を閉じた状態だと確かにナメクジっぽい。でもこの細工の姿は、翅を一杯に広げて「人間からみた見た目なんて知るか!」と言ってるような気がします。


ツノゼミの精巧な革細工
 すみません、写真の方向がイマイチで翅を広げた様子が分かりにくいですね。頭のとげが面白いかと思ってこの方向で撮ってみたのですが……。
 購入時には壊れないようにプラスチックの容器に入れて頂きました。こちらの写真の方がまだ広げた翅が見えやすいかな?

ツノゼミの精巧な革細工

 3時間ぐらいしか滞在できなかったので会場のすべてを回れなかったのは残念でしたが、ここに挙げさせて頂いた他にもSF系、動物系、カワイ子ちゃん系(笑)と私の好きな分野の多くがどこかにあるといった状況でした。ちらとしか見られませんでしたが、昆虫標本そのものを販売していたり、御朱印帳製作体験とか……。
 次回は下調べもして、もう少しゆっくり参加してみたいものです。

テーマ : 創作・オリジナル
ジャンル : サブカル

皆既月食2022

 2022年11月8日。
 この日は皆既月食天王星食(天王星が月に隠れる)が同時に見られる、ということで結構話題になってましたね。
 そこで私も、十数分おきにデジカメで欠けていく月を撮影してみました。

皆既月食2022_その0


皆既月食2022_その1


皆既月食2022_その2


皆既月食2022_その3


皆既月食2022_その4

 月食と同時に天王星食が起こるといっても、その天王星の明るさは6等級。一般に「肉眼でぎりぎり見える」とされる明るさです。街中で、しかもド近眼のこの眼では到底見えないだろうと最初から諦めてました。
 最後の写真、左下にごくかすかに星が写っていたのですが、違うだろうなあ……。
 ネット上で一般の方が撮った天王星食もアップされていましたが、これを見ると本当に青っぽい色をしていました。単なる点ではなく、色まで分かるのはやはり感動します。

 ネットといえば、ツイッター上では「皆既月食」ではなくて「怪奇月食」「皆既日食」がトレンドに上がってたり (^^;)

皆既日食?

「月の住民ですか?」というツッコミには笑った(皆既月食中もし月から見たら、地球が太陽を隠すことになる)。

      *      *      *

 今回のように皆既月食と同時に惑星食が見られるのは、1580年以来442年ぶりなんだとか。
 なお、今回の惑星食は天王星でしたが、1580年は土星。今回とは別の惑星でした。
 次回、皆既月食と惑星食が同時に見られるのは、322年後2344年! その時の惑星は1580年と同じ土星だそうです。1580年以来764年ぶり! なんて話題になるんですかね

 1580年といえば安土桃山時代。織田信長が天下統一に向けて邁進していた頃ですね。さすがに土星食は分からなかったでしょうが、皆既月食は信長の目にどう映ったでしょうか。
 古来より天文現象は神秘的な現象として注目され、また時や季節を計る基準としても観測され、時の為政者に重要視されていたようです。普段とは異なる日食や月食が起こると大変。何しろ古代中国では日食を予測できなかったことで処刑された人もいたらしいですからね…… (((( ;゚Д゚)))
 さまざまな伝説のもとにもなってきたようで、天照大神が天の岩戸に隠れたという伝説も、日食がもとだともいわれています。実際に記録のある日食が伝説に該当するかどうか議論されていますが(谷川清隆,相馬 充「『天の磐戸』日食候補について」国立天文台報. 2010, Vol.13, 85-99)、なかなか結論を出すのは難しいようです。
 合理的思考を旨とする織田信長は伝説や迷信の類は気にしなかったと思われますが、夜間の軍事行動なんて月のあるなしで影響されそうな気もしますし、いつもと違う月の満ち欠けは気になったかも知れませんね。

      *      *      *

 月食といえば、去年こちらの記事に書きましたように、2021年11月19日の月食は1881年以来の「ほぼ皆既月食」として話題になっていました。
 月食そのものは平均で年間約1.4回(天文学事典「月食」)とそこそこの頻度で起こっていますが、最近は140年ぶりの「ほぼ皆既月食」とか442年ぶりに惑星食と同時とか、通常の月食に「付加価値」がついて盛り上がることが多いように思います。
 もちろんそれも良いことで、大勢の人が宇宙に目を向けてくれるきっかけになってほしいものです。宇宙開発、環境問題、国際政治……「宇宙」もいろいろ難しいことは絡んでいますが、まずは誰でも持てる宇宙への「夢」、そこから思いを馳せていけば、もっと良い世の中になっていく一つのきっかけになるのではないか、そんな気がしています。

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へろん

Author:へろん
へろん(♂)としろ(♀)の夫婦ですが、最近はへろん一人で書いてます。「御朱印」「SF」が多くなってますので、カテゴリからご興味のあるジャンルをお選び下さい。古い記事でもコメント頂けると喜びます。拍手コメントは気付くのが遅れてしまうことがありますが、申し訳ございません m(_ _)m

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