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岐阜かがみがはら航空宇宙博物館

へろんです。
前回の更新で、御朱印ブームの前から四国お遍路さんの納経帳を盗むなどというとんでもない輩がいたという話題に触れましたが、現代のブーム下でも他人の御朱印帳を持ち去るという事件が発生していると記事になっていました。記事の通りならあまりにひどい話ですね。

記事の通りなら、そんなことした犯人にもバチが総出で当たりまくらにゃウソでっせ
o(*≧д≦)o″


       *      *      *

さて。
2019年GWの岐阜旅行でアクア・トトぎふの他に行きたかったのが、岐阜かがみがはら航空宇宙博物館、愛称「空宙博」(そらはく)。
これは「博物館」カテゴリにも「乗り物」カテゴリにも入りそうですが、一つの記事にカテゴリが一つしか指定できないので、とりあえず「博物館」カテゴリへ(このブログで一つの記事に複数のカテゴリを指定するっていろいろ試して出来なかったんですが、やっぱりダメですかね?)。

岐阜かがみがはら航空宇宙博物館
博物館に向かう途中でも、屋外展示されている飛行機が並んでいます。

川﨑V-107A ヘリコプター
川﨑V-107A ヘリコプター。
なぜか飛行機の中でもヘリコプターが好き。これ、小さい頃にミニカーで持ってました。「バートル」という名前だったと記憶していたのですが、説明を読むと、ボーイング・バートル社が開発した機体を、ライセンス契約に基づいて川崎航空機工業(現・川崎重工業)が国産化したものだそうです。この機体は沖縄で救援機として活躍していたそうです。

空宙博の屋外展示
屋外展示の機体は、数年~10年おきに塗り直ししているのだとか。

《ライトフライヤー》実物大模型
飛行機といえば、たぶんまずはこれでしょう。
1903年、ライト兄弟が世界で初めて人が乗った動力飛行に成功した《ライトフライヤー》の実物大模型。

陸軍乙式一型偵察機(サルムソン2A2)実物大模型
各務原で最初に量産された飛行機、陸軍乙式一型偵察機(サルムソン2A2)のレプリカ。1922年に1号機が初飛行、1927年までに300機が生産されたそうです。「地域活性化に役立つ近代化産業遺産」の認定証も展示されていました。

丸二式重爆撃機(キ20)
日本の航空機産業を支えた各務ヶ原飛行場では60種以上の航空機が初飛行を行い、うち10機の模型が展示されていました。
その一つがこの見るからに大きな「丸二式重爆撃機(キ20)」
最初に見た時、《ギガント》か!? と思いました(笑)。
1930年(昭和6年)に各務原で初飛行した、戦前の日本航空史上最大の国産機。完成までに時間がかかり過ぎて時代遅れとなり、6機で製造が打ち切られたのだとか。たとえ6機でも製造されていたことに驚きました。

海軍十二試艦上戦闘機「零戦」試作機実物大模型
海軍十二試艦上戦闘機「零戦」試作機(三菱A6M1)の実物大模型。いわゆる「ゼロ戦」ですね。1939年(昭和14年)に各務原で初飛行を行い、翌1940年に制式採用。1945年までに1万機以上が生産され、日本の飛行機としては最多だそうです。

空宙博の屋内展示
体育館のように広い展示場にも飛行機がずらりと。

UF-XS実験飛行艇
よく目立っていた飛行艇は、防衛庁技術研究本部と新明和工業によるUF-XS実験飛行艇。日本初のコンピュータによる自動飛行安定装置を搭載していたそうです。

ロッキード/三菱F-104J要撃戦闘機
ロッキード/三菱F-104J要撃戦闘機。
最も速く、最も高く飛べる超音速戦闘機としてアメリカで開発され、三菱重工業が1961~1967年に230機をライセンス生産。前部胴体と尾部が各務原で製造されたそうです。
その昔、特撮映画に登場する戦闘機は大体こんなスタイルだったような記憶があります(^^)

低騒音STOL実験機《飛鳥》
もう一つ独特のスタイルで目立っていたのが、低騒音STOL実験機《飛鳥》。

低騒音STOL実験機《飛鳥》
ターボファンエンジンが主翼の上にあるのが特徴的ですが、このエンジンの排気をフラップに沿って下向きに曲げ、強い揚力を発生させることでSTOL(短距離離着陸)を目指したものだそうです。1985年から3年半ほど、岐阜飛行場で飛行実験を行ったそうです。

展示は大きく「航空エリア」と「宇宙エリア」に分かれ、宇宙エリアの宇宙開発関連の展示も充実していました。

《H-Ⅱ》ロケットのフェアリング
日本の人工衛星打ち上げ用液体燃料ロケットとしては初めて主要技術の全てが国内開発された《H-Ⅱ》ロケットのフェアリング(先端カバー)。内側にあるのは軌道再突入実験機《りゅうせい》とロケット性能確認用ペイロード(実験観測機)《みょうじょう》の実物大模型。

火星探査機《オポテュニティ》
火星探査機《オポテュニティ》
2004年1月に火星に着陸、当初は短時間しか活動できないと思われていたにも関わらず、2019年2月まで15年も活動。火星で活動した探査車の最長記録を打ち立てました。

火星探査機《キュリオシティ》
こちらは記憶に新しい、2012年に火星に着陸した《キュリオシティ》。

《はやぶさ2》模型
日本が世界に誇るべきはやはり《はやぶさ》とこの《はやぶさ2》ですね。

日本人宇宙飛行士の紹介
日本人宇宙飛行士を紹介する時、民間がやったことだからということなのか、秋山豊寛氏を無視することがありましたが、ちゃんと秋山氏を同格に紹介しているところは好感が持てます。ただ二番目の毛利衛氏から01と数字が振られている意味は分かりませんでしたが。

スペースシャトル模型
スペースシャトルはかつて宇宙開発のシンボル的存在でしたが、これが引退する時代が来るとは思いませんでした。

アニメ「ひそねとまそたん」パネル
出口近くにあったパネル。……ひ、ひねそと……ひそね? とまそん?? 何かのアニメ???
あとから調べると、2018年制作のテレビアニメだそうです。呪文のようなタイトルも「ひそね」と「まそたん」、だそうで。航空自衛隊岐阜基地(!)を舞台に、戦闘機に擬態するドラゴンが活躍するのだとか……!? 
舞鶴で見かけた「艦コレ」パネルといい、こういう実在組織とのコラボ(?)って流行りなんですかね。もっともこの絵柄は、いわゆる萌え系とは一線を画しているようですが……?

アクア・トトぎふ近くの空宙博顔出しパネル
ちょっと面白かったのが、ここへ来る前にアクア・トトぎふ近くで見かけた空宙博の顔出しパネル。文字が逆さまになっていますが、撮影した後で逆さまにして見ることで、アクロバット飛行や宇宙遊泳の気分を出そう、ということのようですね。


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静岡県焼津市・焼津神社

へろんです。
平成から令和への改元当時の御朱印騒動も、1ヶ月が過ぎて少しは落ち着いたでしょうか。しかし未だにニュースで取り上げられたり、特別御朱印の配布をやめたといった影響も出ていますね。以前書きましたブームの「揺り戻し」も、思ったより早く来るかも知れません。
しかしこういう問題は今に始まった事ではなく、こちらの記事によると、以前からあの四国お遍路の納経帳ですら出品されており、そのためなのか、何と巡礼者が納経帳を盗まれるという被害も生じていたのだとか……。

そんなことするヤツにこそバチが総出で当たりまくらにゃウソでっせ
ヽ(`Д´)ノ


一時の過熱したブームも忘れ去られてしまえば元のように戻ってくれることを期待したいですが、悪い影響が残らないよう祈りたいものです。

さて。
本ブログでは時系列に沿った掲載にこだわっていませんので、最近のものを載せた次に古いものを載せたりしています。紹介する御朱印も令和の日付と平成の日付が混在していきますが、ご了承のほどを。

       *      *      *

2019年1月、日帰り出張で静岡県焼津市に出かけた際、早めに移動して焼津神社にお詣りしてきました。

焼津神社鳥居

創建は409年(反正天皇4年)ということですから、1600年以上の歴史を誇るのだとか(@o@)

焼津神社手水舎


焼津神社拝殿
最初のうちは曇っていましたが、だんだん晴れてきて、ちょっと不思議な空の様子に。

焼津神社拝殿
現在の拝殿は1944年(昭和19年)に建てられたものだそうです。

焼津神社の日本武尊像
主祭神は日本武尊(やまとたけるのみこと)。
『古事記』によると日本武尊の東国平定の際、草原で敵の放った火に囲まれてしまいますが、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)で草を薙ぎ払って脱出したそうです。
この伝説から、その地は「ヤキツ」と呼ばれるようになり、「焼津」という地名の由来となったのだとか。
『古事記』の編纂は712年(和銅5年)。焼津神社創建はその300年ほど前ですね? 当初は名前が違ったのか、それとも『古事記』編纂より前から伝説はあったんですかね。

焼津神社の神武天皇像
神武天皇像。
元々は商店街の中に、大正天皇即位の御大礼と周辺の工事の竣工記念とを合わせて建てられたもので、戦後になって焼津神社に移されたそうです。
左手に持つ弓の上には金鵄(きんし、金色のトビ)が。神武天皇が苦戦していた時に飛来して止まり、金色の光を発して敵の目をくらませたという伝説で知られる鳥ですね。

神武天皇像の金鵄
金鵄は私の好きな八咫烏(ヤタガラス。サッカーは知らないのですが、好きな方にはお馴染みですかね?)と同一視もしくは混同されることもあるようです。

焼津天満宮
焼津天満宮。
学問・書道の神様である菅原道真公をお祀りしています。

焼津天満宮の撫で牛
天満宮にはお馴染みの撫で牛もいます。

焼津神社御朱印
頂いた御朱印。
シンプルながら達筆です。

焼津駅前のカジキ像
さて仕事に向かうべくJR焼津駅へ戻ります。
JR焼津駅前にはカジキの像……たぶんここ、元々は足湯になっていたのではないかと……


鉄道開通100年記念の蒸気機関車の動輪
同じく焼津駅前にある蒸気機関車の動輪。鉄道開通100年を記念して1972年(昭和47年)に設置されたものだそうです。

JR在来線から見ることのできた富士山
JR在来線から見ることのできた富士山。新幹線車内及び東京から以外では初めて、富士山を見ることができました。やはりいつどこから見ても良いですね。


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『銀河英雄伝説』の未来社会

へろんです。
2019年5月末。スマートフォンのピックアップニュースを眺めていて目に留まった話題。

ヤン・ウェンリーは四川人なのか?中国語表記の考察

ヤン・ウェンリーといえば、田中芳樹先生の『銀河英雄伝説』主人公の一人。『銀河英雄伝説』は私の好きなSFベスト3位以内には充分に入ります。
この作品では約1600年未来、現在の国家や民族の枠もなくなった銀河系宇宙で「銀河帝国」「自由惑星同盟」が恒星間戦争を繰り広げているわけですが、自由惑星同盟の智将ヤン・ウェンリーは何となく中国系だろうな、とは思っていました。そのヤンの祖先が中国の四川省にいた可能性もあるのだとか。
しかも!

【祝!】ヤン・ウェンリー=四川人末裔説が「公式認定」されましたw

かくして『銀英伝』の歴史がまた1ページ(^^)

       *      *      *

もともとSF好きだった私が小さい頃に影響を受けたSFアニメの一つは、ご多分に漏れず『宇宙戦艦ヤマト』でしたが、子供心にいくつかのツッコミどころは感じていました。そのうちの一つが、「登場人物が日本人ばっかりなのはなぜ!?」というもの。

「宇宙戦艦ヤマト解体新書」表紙

以前も紹介しました「宇宙戦艦ヤマト解体新書」(山田高明・著、三一書房,1997)では、日本は小さな国土ゆえガミラスの遊星爆弾の直撃が他よりも遅く、その工業力から日本を中心に地球防衛軍が組織されていったのではないか、だから日本人ばっかりなのではないか、と推察されています(ちなみにヤマトワールドでは20世紀の国家がほぼ維持されているようで、『ヤマト3』ではソ連(ロシアではない!)の宇宙戦艦《ノーウィック》が一瞬だけ登場したりしています)。
また、別のページでは攻めてくる異星人は白人による有色人種侵略を揶揄しており、またヤマトシリーズそのものが、ある意味太平洋戦争のアナロジーではないか、とも記されています。だからこそ立ち向かうのは日本人ばっかりになっているのではないか……。

この考察、「アニメ大好き! ヤマトからガンダムへ」 (池田憲章・編、徳間書店,1982年) に掲載された中谷達也氏の文章にある、「ヤマトはついに現実に銃をとることができなかった、かつての愛国少年の夢の実現なのだ」という文章にもつながるように思われます。

「アニメ大好き! ヤマトからガンダムへ」表紙

さて。
『銀河英雄伝説』では、上述のように「銀河帝国」「自由惑星同盟」のような巨大星間国家が登場します。「銀河帝国」は独裁者が恣意的にゲルマン風の名前を優遇して揃えましたが、「自由惑星同盟」は現代の民族や国家の枠を超えた、様々な名前の登場人物が活躍します。
未来社会としてはこちらが至極当然のように思います。私もかつて自分でSFを描こうとした時、いろんな民族の名前をニュースなどで拾い集めたものです。
しまいには『銀河英雄伝説』が好きすぎて、若気の至りで(^^;)当時のHPに1999年から2006年まで、初めてかつ唯一の二次創作『戦艦メムノーン伝』を書いてみまして、銀英伝ファンの皆様に結構好評をいただきました。この中でオリジナルキャラを考えるのに、原作にも登場しない(少ない)民族の名前を使ったりするのはなかなか楽しい作業でした。
このように銀英伝ワールドは、いくつもの民族出身者が混ざり合って活躍する未来社会という、その点はヤマトとは違う納得できる世界でした。

銀英伝といえば、2018年にはリメイクアニメ『銀河英雄伝説 Die Neue These』が放送されていましたが……
ううう、キルヒアイス、キャゼルヌ、フレデリカ……なんでキツネ目のキャラがこんなに多いんだ!?
ラインハルトよりもはるかに安定した人格で、落ち着いて後ろからラインハルトを見守るキルヒアイスが、なんで両目を吊り上げているのか……。
ヤンよりも年上で、年上だからこそ暖かい眼差しでヤンを後方から支えるキャゼルヌが、なんで両目を吊り上げているのか……。
ポプランまで吊り目。コーネフはかろうじて吊り目じゃないけど目が細い。
ポプランが殴り掛かるトダ技術大尉まで今風の若者になってる!!!

だ、ダメです、このキャラは。録画して見ましたが数回で挫折しました。この顔がイマドキの流行なんでしょうか? だとしても、誰もかれもがのっぺりで同じに見える。

『銀河英雄伝説 新たなる戦いの序曲』パンフレット
『銀河英雄伝説 新たなる戦いの序曲』(1993年)劇場公開時のパンフレット。本作や『我が征くは星の大海』といった劇場公開版は、ストーリーのみならず映像の美しさや音楽もトップクラスの完成度だと思います。
銀英伝の登場人物は、これら劇場公開映画やOVAの容姿が頭の中に染みついています。リメイクでそれまで知らなかった人の目にも銀英伝ワールドが触れるのは嬉しいことですが、リメイクにとどまらず本道のオリジナルシリーズにまで目を向けて頂けると、もっと嬉しいですね。

プロフィール

へろん

Author:へろん
へろん(♂)としろ(♀)の夫婦ですが、最近はへろん一人で書いてます。「御朱印」「SF」が多くなってますので、カテゴリからご興味のあるジャンルをお選び下さい。古い記事でもコメント頂けると喜びます。拍手コメントは気付くのが遅れてしまうことがありますが、申し訳ございません m(_ _)m

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