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新型コロナとバランス感覚

へろんです。
新型コロナ対策による不定期な在宅勤務が延長されて、引き継ぎとかまったく進んでません……(T▽T)

      *      *      *

新型コロナの影響、世界的に洒落にならない状況にまでなってきましたね。
それにしても最近思うのは、WHOとか米大統領とか、どうしてこうもわざわざ社会にショックを与え、混乱を助長するような発言を、最悪のタイミングで発するんでしょうね? もちろん情報は秘匿されるより開示された方が良いに決まっていますが、もう少し言い方やタイミングってものがあるでしょうに

こちらのブログで時々書いていますように、これまで日本社会は大きく振り子が触れすぎて極端に走ってしまうことがよくありました。脱ゆとり教育しかり、形式だけの働き方改革しかり……。
しかし今回の新型コロナについては、日本ではまだ比較的落ち着いているのに、海外、しかも初めのうちは対岸の火事と思っていたであろう欧米で、最近はヒステリックな状況に陥りつつあるようです。
病気そのものもさることながら、株価暴落に代表される経済的な打撃が大きくなっていることが懸念されます。


今から30年以上も前の新聞に、こんな一コマ漫画が載っていました。暴落する株価チャートをテレビで見ながら、いかにも庶民っぽいおじさんが余裕の表情でサンマを食べているのです。そのタイトルが

「サンマは買えるけど株は買えない幸せ」

株などのマネーゲームは所詮金持ちの世界の話、庶民には手の届かぬ縁のない話……。当時ものすごく共感して、今でも強烈に印象に残っている漫画です。

今現在でも、確かに株なんぞは基本的に金持ち連中がやってることだという意識はあります(小額からでもできるとかそんなCMも知ってますが)。しかし直接的には関係なくとも、株価が暴落するような経済的混乱は、めぐりめぐって社会のあらゆるところに影響することも理解しています。株を買うほどの金はないのに、経済的弱者ほど影響を受けるという納得できない側面があります。

伏見稲荷大社境内の「根上がりの松」

京都の伏見稲荷大社境内にある「根上がりの松」。「値(根)が上がるのを待つ(松)」と言われ、証券会社や株に関係する人々から篤い信仰を得ているのだそうです。お金持ちよりも経済的弱者が困窮しないように、ご神徳をいただきたいものですね。

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不要不急の外出は自粛を、という要請も出されていますが、その線引きが不明瞭、という批判もあります。しかし杓子定規に線引きしたり、すべて制限してしまえば、社会的影響が甚大すぎます。一方まったく制限しなければ、やはり社会が混乱するほど感染者が増えることになるでしょう。
必要なのは、画一的な禁止でも無制限でもない。水道の栓を全開にするでもなく閉め切ってしまうでもなく、状況に応じて臨機応変にほどほどの水量に調整する……。難しい? そりゃ難しいですよ? でもそれこそが政治家や経済界トップや社会的地位の高い人々の役目であり、組織の上に立つ人の真骨頂ではありませんか? それができないんなら、庶民より高い報酬を得ている場合とちゃいまっせ。

イベントの自粛も相次いでいます。これも関係者の方々には大変なことです。
イベントといえば……お好きな方には大変申し訳ないとは思いますし、たぶん反論も出てくると思いますけど……

オリンピックって……不要不急なイベントに入りませんか?

念の為に強調しておきますと、オリンピックは私は見ることはないですが、できるだけやってほしいとは思っていますよ? ただそれは社会的・経済的影響が大きいからです。
今日(22日)現在のことろ、お上はオリンピックを予定通り実施すると言っていますが、これまでに自粛を求められた無数のイベントと、どれほどの違いがあるのでしょう?
規模の大きさ、世界的なつながり、だけでは他のイベントよりも絶対視するには理由が乏しいように思います。「仕事に貴賤なし」という言葉がありますが、犯罪や公序良俗に係るものは別として、イベントにも貴賤はないと思っています。
あるいは……

関係者のメンツ?
陰で蠢く巨大利権の都合?

それもあるかも知れませんなあ……と言いますか、もし万が一それが理由なら、オリンピックそのものが要らないっス。そうでないことを祈ります。

もっとも、お上が実施を言い続ける一方で、各方面から様々な反対意見も出ているようです。その点、誰もかれもが一斉に同じ方向を向かされて反対できないような世の中よりはずっと良いと思います。
お上としては「絶対にやる!」というよりは、そう言いながらも小出しにして世間や世界の反応を見ているのではないでしょうか。それも、海外のように一刀両断で決めつけてしまうやり方よりも良いのではないかと思います。
ある日突然、オリンピック延期がニュース速報で流れるような気がしてなりません。そうなった場合の社会的・経済的影響が少しでも減るように、今のうちからお上には対策を考えておいて頂きたいものです。
(3月24日追記:午前5時20分、6chで「延期はIOC内部で決定された、とIOC委員が述べた」という速報がありましたね)

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すでに書きましたように、この新型コロナは高リスクの人は気をつけなければなりませんが、多くの人々にとっては通常の風邪やインフルエンザ程度のものと考えられます。無論専門家も含めてそれに対する反対意見も出ていますが、せめて過度に不安を煽るような報道の仕方は何とかならんものでしょうか。
また個人ブログで「空気感染します」なんて断定的に書いてしまっている人も見られますが、現在の知見では飛沫感染、接触感染であって空気感染はしないとされています。あまり断定せず、またどちらの意見もある場合、一方に偏りすぎることなく、何事もほどほどのバランスが必要ではないでしょうか。

伏見稲荷大社の千本鳥居

上掲の「根上がりの松」がある伏見稲荷大社には、関西を離れることになったんだから一度は、という思いで、新型コロナの騒ぎが始まってからのお詣りになりました。

伏見稲荷大社のすごい人出

人混みを避けるべく朝早くにお詣りし、下りてくると、この状況でも結構な人出。でも要は程度問題、ほどほどのバランスが必要です。いずれ多くの人々が感染はすることは避けられないのだから、社会的影響を抑えつつ、感染のピークをできるだけ後ろへずらして対策を立てるためには、「禁止」か「無制限」かの二者択一ではどちらも副作用が大き過ぎます。
お上の対策は後手後手だという批判もありますが、ほどほどのバランスを何とか保とうとしているのでは、と思うのはやっぱり過大評価なんでしょうかね??

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テーマ : コロナウイルス感染症
ジャンル : ニュース

ご報告・・・

突然ですが。
私すでに50代なのですが、実は、一年ほど前から訳あって転職活動をしていました。昔に比べて転職のハードルは下がったとはいえ、やはり50代は厳しい!

連戦連敗を重ねてきましたが、2020年2月下旬、ついに内定を頂きました。
2月末、現在の会社に退職願を出し、受理されました。

その翌週、3月に入って、さぁ身辺整理や引き継ぎ……

えっ、新型コロナ対策で在宅勤務!?

すばやく対策を決めた大企業に比べ、うちはそんなシステムも整っていないのに、いきなり決定するものだから社内中どこも右往左往。普段は厳禁のPC持ち出しも書類持ち帰りも今回は許可。
結局自宅では会社で業務に使っているノートPC、イントラネットにつなぐためのタブレット、そしてこれまでお持ち帰りの仕事をやってきた個人PC、3台の端末を立ち上げていったり来たり。
最初は電話もかかってこないし周りからしょっちゅう何か言ってくることもないし、かえって効率良いかな? なんて思っていましたが、予想以上にはかどりません。

在宅勤務で痛いのは、この間引き継ぎがまったく進まないこと。せめて「はい、これ」と渡せるように、引き継ぎ内容のマニュアル化を進めていますが……。
現在は関西に住んでいますが、新しい会社は関東のため、家族を伴って引っ越ししなければなりません。
これからしばらく、身辺整理や引き継ぎ、転職や引っ越しの各種手続きなどでかなりバタバタします。

本来なら一般的な人事異動のこの季節に転職となるのは避けたかったのですが、こればかりはこちらから選べないので仕方ない。と思っていたら、この新型コロナによる世の中の大混乱。いささかタイミングが悪かったな、と思いながらも、人生の正念場、何とか乗り切っていかねば。

そんなわけで、ブログの更新頻度や記事の量、こちらからおうかがいする頻度など、かなり下がると思いますが、どうかお見捨てなきよう、よろしくお願いいたします。
落ち着いたら転職活動中の経験談とかも書いてみたいと思っています。
引き続きよろしくお願いいたします m(_ _)m

『復活の日』にも描かれた新型ウイルス流行

へろんです。
10日ほど前に東京に行った時、某イオンで長蛇の列が出来ていました。何事かと思うと、その先頭では「本日入荷のマスクはこれだけです!」と叫ぶ店員さんが。昨日(29日)は近所のスーパーで朝早くから駐車場もレジもとんでもない大渋滞になっており、トイレットペーパーやら米やらの棚がみるみる空に……。

ちょっと待て。確かに油断は禁物だし、人混みを避けたりうがい手洗いは必要と思いますが、買い出しに走るのはちょっと違うんじゃないでしょうか。

2009年に新型インフルエンザ騒動が神戸から始まった時、実はその神戸に通勤していました。当時は電車に乗ると皆がマスクをして、マスクをしていないと白い目で見られるような雰囲気がありました。
このブログでも時々書いていますように、日本社会は極端に大きく振り子が振れすぎてしまう時があります。今回の新型コロナでもある意味そうなりそうな気がしますね。すでに株安が進行していますがこれが世界的な恐慌につながったり、デマに踊らされて人々が買い占めに走ったり、風評被害が出たりすることがなければいいのですが。

      *      *      *

ウイルスの流行が始まった中国の武漢では医療現場の大変な状況が報道されていましたが(武汉加油!)、この光景、私の敬愛するSF作家、小松左京先生の『復活の日』(1964)に描かれたのとそっくりそのままなんですね。私にとってはある意味「見覚えのある光景」でした。

『復活の日』表紙


『復活の日』の中で印象に残っているシーンの一つに、混乱する医療現場での医師どうしの会話があります。

「こんなこと一体、いつまで続くんでしょうか?」
「どんなことにも……終わりはあるさ……ただ、どんな終わり方をするかが問題だ」


今回の新型コロナの流行はどんな終わり方をするか……素人が安易なことは言えませんし、専門家でも意見の分かれるところですから難しいところだと思いますが、大阪大学感染制御学の森井大一先生、朝野和典先生の記事にはこのように書かれています。

「2009年のH1N1インフルエンザパンデミックでは、2000万人が感染した」そうで、「最終的には、今後数年を掛けて、おそらく大多数の日本人が一度は新型コロナウイルスに感染することになるだろう」とのことです。ただしそれは悪いことではなく、「社会の中に既感染者が増えることで、集団としての免疫が構築される」、つまり今もある季節流行程度に収まるのではないかと思われます。ただし、だから何もしないということではなく、「(感染者が増える)ピークを後ろにずらして時間を稼ぐことで、抗ウイルス薬やワクチンの恩恵を受けることができるかもしれない」

これをもう少しかみ砕いて、他の意見も加え、私なりに整理してみますと……(あくまで個人的な見解です)

1.いずれはほとんどの人々が一度は感染することは、おそらく避けられない。

2.しかし多くの人々は感染しても無症状だったり通常の風邪やインフルエンザ程度だったりするので、過度に恐れる必要はない

3.ただ持病のある人や子ども、高齢の方などは気をつけなければならない

4.そうした高リスクの人々が感染する機会を少しでも遅らせるため、また一気に患者が増えて医療機関へ負担がかかることを防ぐために、流行のピークを少しでも後ろにずらしてやる(そのためのマスクエチケットや休校やイベント自粛)。

5.そうして時間稼ぎをして、対策(研究開発やワクチンや)を整えていけば、高リスクの人々も助かる可能性が増える。

6.集団としての免疫構築、つまり一度は感染して抗体を持っている人が増えれば(抗体があれば感染しないか軽症で済む可能性がある。つまり天然のワクチン)、毎年のインフルエンザ流行程度の規模で収まっていくのではないか……。

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政府の対応は常に後手後手だとマスコミなどが批判していますが(確かにあのクルーズ船の対応はマズかったようですが……)、だからといって例えば今一斉にウイルス検査を実施すれば、おそらく無症状でも感染している人の数は、今でも膨大な数に上るでしょう。その時「やっぱりな、でもそれも当然だよね、もっと気をつけよう」ぐらいの気持ちで受け止めてくれればいいのですが、とたんにヒステリックに騒ぎだす連中がかなり出てくるであろうことは想像に難くありません。そうなればやみくもに病院に駆け込んだり買い出しに走る連中が激増し、医療現場も流通体制も破綻し、日本社会が文字通り崩壊する恐れは少なからずあると思います。
そうならないために……そんな騒ぎに発展するまでに、「集団としての免疫構築」が進んで、季節流行程度に収まるステージに落ち着いてくれるよう、何とか時間稼ぎをしているのではないか……
そんな気もするのですが、買いかぶりすぎですかね??

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へろん

Author:へろん
へろん(♂)としろ(♀)の夫婦ですが、最近はへろん一人で書いてます。「御朱印」「SF」が多くなってますので、カテゴリからご興味のあるジャンルをお選び下さい。古い記事でもコメント頂けると喜びます。拍手コメントは気付くのが遅れてしまうことがありますが、申し訳ございません m(_ _)m

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