招き猫の日(東京都世田谷区・豪徳寺)
へろんです。
今日、9月29日は「招き猫の日」なのだそうです。
いや、別に「今日は何の日」シリーズを始めようというわけではないのですが、偶然にもその数日前に関連本を目にしましたもので……。
もともと2月22日は「ニャンニャンニャン」ということで「猫の日」だそうで、「猫の日制定委員会」が愛猫家へのアンケートなどを元に、1987年に制定したのだとか。猫の日があるなら招き猫の日も、ということで、9月29日を「来る福」と読んで「招き猫の日」とすることを、1995年に「日本招猫倶楽部」が日本記念日協会に登録申請したのだそうです(菊地真・荒川千尋「招き猫の宮」戎光祥出版,2004)。
招き猫の発祥伝説は日本各地にいくつもあるようですが、そのうちの一つが東京都世田谷区にある豪徳寺での伝説。

豪徳寺参道のトンネルのような松並木は、2013年(平成25年)に第3回地域風景資産に選定されています。

江戸時代、彦根藩第二代藩主の井伊直孝(藩主1602~1659)が小寺の前を通りかかった際、寺の飼い猫が門前で手招きするような仕草をしていたため、一行は寺に立ち寄り休憩した。すると雷雨が降りはじめ、雨に降られずに済んだことを喜んだ直孝は、1633年(寛永10年)に多額の寄進をして井伊家の江戸の菩提寺と定め、豪徳寺となったのだと言われています。
また一方、直孝一行が寺の木の下で雨宿りをしていたところ、猫が手招きをしていたので、その猫に近づいたところ、先ほど雨宿りをしていた木に雷が落ちたのだとか。落雷を避けられたことを感謝して多くの寄進をした、という説もあるそうです。

井伊家の菩提寺となったことで歴代藩主などの墓所があり、あの桜田門外の変で暗殺された大老・井伊直弼の墓もあります。

ちなみに井伊家が彦根藩主というつながりから、彦根市のキャラクター、ひこにゃんが誕生したのだとか。
2011年7月10日撮影。直射日光が強く、白飛びしてます(>_<)

門をくぐると現れる大きな香炉。

境内左手には2006年に完成した三重塔があります。

そして現れる、招き猫の大群。

存在感というか、「圧」がすごい。


招き猫が「密」です(笑)。

絵馬にも招き猫。

自販機にも招き猫。
豪徳寺にちなみ、この辺りには猫にまつわるものがいろいろあります。
最寄駅は東急世田谷線(旧玉電)の宮の坂駅。

招き猫電車は2017年に玉電開通110年記念で半年間運行され、その後、世田谷線50周年を記念して復活したものだそうです。一編成のみなので、運が良くないとなかなか出会えないかも。

乗ってみると、吊り革が猫。

さらに床にも猫の足跡が。

宮の坂駅近くの和菓子屋「まほろ堂 蒼月」さんは、この辺りの紹介本でよく紹介されている有名店です。
レジのすぐそばにあった、殺処分から猫を救うための募金箱。箱の上にある魚にコインを置いて押すと、中から猫がのぞいて手を伸ばし、コインを中に取り込むという楽しい逸品。許可を頂いて猫ちゃんを撮らせて頂きました。
招き猫はよく小判を持っていますが、豪徳寺の招き猫にはありません。これは、招き猫は機会を与えてはくれるが、それを掴んで結果を出すのは本人の努力次第、という考えからだそうです。
また豪徳寺の招き猫はすべて右手を挙げていますが、一説では左手を不浄とする武士の考えに沿ったものといわれるようです。
一般には、右手を挙げている招き猫は金運を招き、左手を挙げている猫は人を招く、といわれています。
中には両手を挙げた招き猫も見たことありまして、「諸手を挙げて歓迎」なんて言い方もありますからそういう意味かな、と思うのですが、一方で欲張りすぎると「お手上げ」「降参」になるのでかえって良くない、とも言われるそうです。
ううむ、結果は努力次第とか欲張りすぎは良くないとか、招き猫もずいぶんと深いものですね。

にほんブログ村
今日、9月29日は「招き猫の日」なのだそうです。
いや、別に「今日は何の日」シリーズを始めようというわけではないのですが、偶然にもその数日前に関連本を目にしましたもので……。
もともと2月22日は「ニャンニャンニャン」ということで「猫の日」だそうで、「猫の日制定委員会」が愛猫家へのアンケートなどを元に、1987年に制定したのだとか。猫の日があるなら招き猫の日も、ということで、9月29日を「来る福」と読んで「招き猫の日」とすることを、1995年に「日本招猫倶楽部」が日本記念日協会に登録申請したのだそうです(菊地真・荒川千尋「招き猫の宮」戎光祥出版,2004)。
招き猫の発祥伝説は日本各地にいくつもあるようですが、そのうちの一つが東京都世田谷区にある豪徳寺での伝説。

豪徳寺参道のトンネルのような松並木は、2013年(平成25年)に第3回地域風景資産に選定されています。

江戸時代、彦根藩第二代藩主の井伊直孝(藩主1602~1659)が小寺の前を通りかかった際、寺の飼い猫が門前で手招きするような仕草をしていたため、一行は寺に立ち寄り休憩した。すると雷雨が降りはじめ、雨に降られずに済んだことを喜んだ直孝は、1633年(寛永10年)に多額の寄進をして井伊家の江戸の菩提寺と定め、豪徳寺となったのだと言われています。
また一方、直孝一行が寺の木の下で雨宿りをしていたところ、猫が手招きをしていたので、その猫に近づいたところ、先ほど雨宿りをしていた木に雷が落ちたのだとか。落雷を避けられたことを感謝して多くの寄進をした、という説もあるそうです。

井伊家の菩提寺となったことで歴代藩主などの墓所があり、あの桜田門外の変で暗殺された大老・井伊直弼の墓もあります。

ちなみに井伊家が彦根藩主というつながりから、彦根市のキャラクター、ひこにゃんが誕生したのだとか。
2011年7月10日撮影。直射日光が強く、白飛びしてます(>_<)

門をくぐると現れる大きな香炉。

境内左手には2006年に完成した三重塔があります。

そして現れる、招き猫の大群。

存在感というか、「圧」がすごい。


招き猫が「密」です(笑)。

絵馬にも招き猫。

自販機にも招き猫。
豪徳寺にちなみ、この辺りには猫にまつわるものがいろいろあります。
最寄駅は東急世田谷線(旧玉電)の宮の坂駅。

招き猫電車は2017年に玉電開通110年記念で半年間運行され、その後、世田谷線50周年を記念して復活したものだそうです。一編成のみなので、運が良くないとなかなか出会えないかも。

乗ってみると、吊り革が猫。

さらに床にも猫の足跡が。

宮の坂駅近くの和菓子屋「まほろ堂 蒼月」さんは、この辺りの紹介本でよく紹介されている有名店です。
レジのすぐそばにあった、殺処分から猫を救うための募金箱。箱の上にある魚にコインを置いて押すと、中から猫がのぞいて手を伸ばし、コインを中に取り込むという楽しい逸品。許可を頂いて猫ちゃんを撮らせて頂きました。
招き猫はよく小判を持っていますが、豪徳寺の招き猫にはありません。これは、招き猫は機会を与えてはくれるが、それを掴んで結果を出すのは本人の努力次第、という考えからだそうです。
また豪徳寺の招き猫はすべて右手を挙げていますが、一説では左手を不浄とする武士の考えに沿ったものといわれるようです。
一般には、右手を挙げている招き猫は金運を招き、左手を挙げている猫は人を招く、といわれています。
中には両手を挙げた招き猫も見たことありまして、「諸手を挙げて歓迎」なんて言い方もありますからそういう意味かな、と思うのですが、一方で欲張りすぎると「お手上げ」「降参」になるのでかえって良くない、とも言われるそうです。
ううむ、結果は努力次第とか欲張りすぎは良くないとか、招き猫もずいぶんと深いものですね。

にほんブログ村
スポンサーサイト