fc2ブログ

デザインフェスタ vol.56

 「デザインフェスタ」、略称デザフェス。プロ・アマ問わずオリジナル作品であれば無審査で参加できる、「自由に表現できる場」であるアートイベントとして、1994年から始まったそうです。
 2022年は5月21、22日にvol.55、そして11月19、20日にvol.56が開催ということで、東京にいられる間に一度は行ってみたいと思っていましたので、11月20日に行ってきました。

 会場は東京ビッグサイト。そのため、かのコミケとどうしても比較してしまいそうになります。参加者数を見ると、5月のvol.55は約6万人。今年8月に開催されたコミケ100は約17万人だったそうです。だからどうということはありませんが、コミケに及ばずともデザフェスも相当でかいイベントであること、そしてコミケってやっぱり桁違いなんだなあ、と(ちなみにコミケの最高記録は2019年12月開催のコミケ97で、4日間で約75万人)。

デザフェス入り口

 特に下調べもせずに入ったためどこへ行こうかうろうろしていると、動物の絵や小物が並んでいるコーナーがありました。
 まず目についたのが、Lavca.m(ラブカ・ドット・エム)。

Lavca.mブース

ラブカってあの深海ザメですよね。

ラブカ剥製(静岡県・深層水ミュージアム)
静岡県の深層水ミュージアムに展示されていたラブカの剥製。2015年9月撮影。

 ラブカも魅力的ですが、ラインナップの中に私の好きなリュウグウノツカイが描かれた和紙フォルダがあったので、思わず手に取ってしまいました。

リュウグウノツカイ和紙フォルダ


魚津水族館のリュウグウノツカイ
リュウグウノツカイも博物館などでよく展示されていますが、だいたいは色の抜けた液浸標本です。写真は2017年5月、富山県の魚津水族館にて撮影。2009年12月に海岸に打ち上げられたもので、その体長はなんと396cm!

リュウグウノツカイフィギュア
しかし生きている時は、このフィギュアのように背びれ、胸びれ、腹びれは鮮やかな紅色という、なかなか神秘的な姿をしています。
 一説では、日本の人魚伝説はこのリュウグウノツカイに基づくものではないかとか……(伝説では白い肌に赤い髪という描写が多いらしい)。

 今回頂いた和紙フォルダ、リュウグウノツカイだけでなくいろんな近縁種も描かれているのがまたポイント。右上はアカマンボウですが、一度だけこれが近所のスーパーに売られていたのはびっくりした……。

スーパーで売られていたアカマンボウ(!)

 デザフェスの発表形式で面白いと思ったのは、ブースの壁にその場で絵などをどんどん描いていくというもの。撮影OKのブースを撮らせて頂き、実際に描いている方や関係者の方とお話したりできるのも楽しいものです。

デザフェスならではのブースに描かれた絵


デザフェスならではのブースに描かれた絵


デザフェスならではのブースに描かれた絵


すずきゆかさんのフクロウ画
すずきゆかさんのブースでは壁にでっかいフクロウを描かれておられました。
 ポストカードや名刺のクラゲの傘に銀河系というのは、なんだか宇宙の大構造や宇宙論を連想させます。

すずきゆかさんの幻想的な銀河クラゲ


かぴのぱんやさんチラシと絵葉書
かぴのぱんやさんでもゆうびん屋さんが空から「星」を届けるという、ほのぼのしながらもSFネタにもなりそうなストーリーのポストカードを頂きました。
 他にも癒される絵本をいろいろ作製しておられます。

うミうシさんぬいぐるみ
うミうシさん……なるほど、あのウミウシとかけているわけですね。一見簡単に思いつきそうですが、この引っ掛けは思いつかなかった……。

 会場が広いわりにあまり滞在できませんでしたが、最後にお邪魔したのはアトリエマリさんのブース。遠くからでもでかいアロワナが吊るされてるのが目に付きました(^^;)

アトリエマリさんブースのアロワナ

 昆虫や甲殻類や、様々な動物の革細工が並んでいます。
 その中で見つけたのが、ツノゼミの一種。ツノゼミの仲間は小さい種類が多いのですが、これはかなりでかい種類です。
 和名は「クロツヤナメクジツノゼミ」……だいぶ損する和名ですな。南米に生息し、鞘翅を閉じた状態だと確かにナメクジっぽい。でもこの細工の姿は、翅を一杯に広げて「人間からみた見た目なんて知るか!」と言ってるような気がします。


ツノゼミの精巧な革細工
 すみません、写真の方向がイマイチで翅を広げた様子が分かりにくいですね。頭のとげが面白いかと思ってこの方向で撮ってみたのですが……。
 購入時には壊れないようにプラスチックの容器に入れて頂きました。こちらの写真の方がまだ広げた翅が見えやすいかな?

ツノゼミの精巧な革細工

 3時間ぐらいしか滞在できなかったので会場のすべてを回れなかったのは残念でしたが、ここに挙げさせて頂いた他にもSF系、動物系、カワイ子ちゃん系(笑)と私の好きな分野の多くがどこかにあるといった状況でした。ちらとしか見られませんでしたが、昆虫標本そのものを販売していたり、御朱印帳製作体験とか……。
 次回は下調べもして、もう少しゆっくり参加してみたいものです。

スポンサーサイト



テーマ : 創作・オリジナル
ジャンル : サブカル

皆既月食2022

 2022年11月8日。
 この日は皆既月食天王星食(天王星が月に隠れる)が同時に見られる、ということで結構話題になってましたね。
 そこで私も、十数分おきにデジカメで欠けていく月を撮影してみました。

皆既月食2022_その0


皆既月食2022_その1


皆既月食2022_その2


皆既月食2022_その3


皆既月食2022_その4

 月食と同時に天王星食が起こるといっても、その天王星の明るさは6等級。一般に「肉眼でぎりぎり見える」とされる明るさです。街中で、しかもド近眼のこの眼では到底見えないだろうと最初から諦めてました。
 最後の写真、左下にごくかすかに星が写っていたのですが、違うだろうなあ……。
 ネット上で一般の方が撮った天王星食もアップされていましたが、これを見ると本当に青っぽい色をしていました。単なる点ではなく、色まで分かるのはやはり感動します。

 ネットといえば、ツイッター上では「皆既月食」ではなくて「怪奇月食」「皆既日食」がトレンドに上がってたり (^^;)

皆既日食?

「月の住民ですか?」というツッコミには笑った(皆既月食中もし月から見たら、地球が太陽を隠すことになる)。

      *      *      *

 今回のように皆既月食と同時に惑星食が見られるのは、1580年以来442年ぶりなんだとか。
 なお、今回の惑星食は天王星でしたが、1580年は土星。今回とは別の惑星でした。
 次回、皆既月食と惑星食が同時に見られるのは、322年後2344年! その時の惑星は1580年と同じ土星だそうです。1580年以来764年ぶり! なんて話題になるんですかね

 1580年といえば安土桃山時代。織田信長が天下統一に向けて邁進していた頃ですね。さすがに土星食は分からなかったでしょうが、皆既月食は信長の目にどう映ったでしょうか。
 古来より天文現象は神秘的な現象として注目され、また時や季節を計る基準としても観測され、時の為政者に重要視されていたようです。普段とは異なる日食や月食が起こると大変。何しろ古代中国では日食を予測できなかったことで処刑された人もいたらしいですからね…… (((( ;゚Д゚)))
 さまざまな伝説のもとにもなってきたようで、天照大神が天の岩戸に隠れたという伝説も、日食がもとだともいわれています。実際に記録のある日食が伝説に該当するかどうか議論されていますが(谷川清隆,相馬 充「『天の磐戸』日食候補について」国立天文台報. 2010, Vol.13, 85-99)、なかなか結論を出すのは難しいようです。
 合理的思考を旨とする織田信長は伝説や迷信の類は気にしなかったと思われますが、夜間の軍事行動なんて月のあるなしで影響されそうな気もしますし、いつもと違う月の満ち欠けは気になったかも知れませんね。

      *      *      *

 月食といえば、去年こちらの記事に書きましたように、2021年11月19日の月食は1881年以来の「ほぼ皆既月食」として話題になっていました。
 月食そのものは平均で年間約1.4回(天文学事典「月食」)とそこそこの頻度で起こっていますが、最近は140年ぶりの「ほぼ皆既月食」とか442年ぶりに惑星食と同時とか、通常の月食に「付加価値」がついて盛り上がることが多いように思います。
 もちろんそれも良いことで、大勢の人が宇宙に目を向けてくれるきっかけになってほしいものです。宇宙開発、環境問題、国際政治……「宇宙」もいろいろ難しいことは絡んでいますが、まずは誰でも持てる宇宙への「夢」、そこから思いを馳せていけば、もっと良い世の中になっていく一つのきっかけになるのではないか、そんな気がしています。

プロフィール

へろん

Author:へろん
へろん(♂)としろ(♀)の夫婦ですが、最近はへろん一人で書いてます。「御朱印」「SF」が多くなってますので、カテゴリからご興味のあるジャンルをお選び下さい。古い記事でもコメント頂けると喜びます。拍手コメントは気付くのが遅れてしまうことがありますが、申し訳ございません m(_ _)m

カウンター
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
ぺそぎん メモ帳
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR