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東京都台東区・浅草寺

 浅草寺。東京を代表するお寺の一つですね。「あさくさでら」ではなくて「せんそうじ」です。正式には金龍山浅草寺と号し、聖観世音菩薩を本尊とすることから浅草観音(あさくさかんのん)とも呼ばれています。
 こちらの雷門も特に有名ですね。

浅草寺の雷門
 1865年(慶応元年)に一度焼失し、その後は仮設の門が時折建てられていたそうですが、1960年(昭和35年)に再建された常設の門は、かの松下幸之助が病気平癒の報恩として寄進したものだそうです。

 2023年1月8日、コロナ禍の行動制限もなく、ものすごい混雑でした(T▽T)
 その先に続く「仲見世通り」と呼ばれる出店通りも結構なぎゅうぎゅう詰め。

浅草寺の宝蔵門
 こちらは別の日にとったものですが、「宝蔵門」と呼ばれる門。こちらは大谷米次郎(実業家。国技館建設、ホテルニューオータニ創始など)の寄進によるそうです。

浅草寺本堂
そして本殿。

浅草神社手水舎
 実は隣に「浅草神社」があるのですが、それはまた別の機会に。
 花手水が奇麗でした。

 さて。
 一緒に行った人がおみくじを引いてみますと……しっかり!!

浅草寺のおみくじ
 難しい漢文の内容だなあ……と思いましたが、裏返すと現代文の解説があるんですね。

おみくじの内容は……

「身分の下の者や使用人による災いが起こる」って……そんな人いないんですけど。

「一心に利益を得んとしても叶いません。」
 いやそう断言されましても……

 願望:叶いにくいでしょう。
 病気:安心できないでしょう。
 失物:出にくいでしょう。
 待ち人:現れないでしょう。
 新築・引越:さけましょう。
 結婚・旅行・付き合い:万事悪いでしょう。


 けちょんけちょんやなあ……(T▽T)

 私の好きな妖怪漫画の名作『うしおととら』で、潮が正月におみくじを引くと
「大凶 すべてわろし」
とあってがっくりくる(実はとらのいたずら)というシーンがあるのですが、それに匹敵するな……。
 で、どうすれば……

「少なくとも、使用人や部下を大切にして災難を防ぎましょう」

 いやだから使用人も部下もいないんですけど!!

浅草寺のおみくじ結び所
 というわけで、しっかり結んで流してきました。
「凶のみお結びください。それ以外はお持ち帰りください」としっかり書いてありました。

      *      *      *

 実は、浅草寺はおみくじに凶が多いことで有名だそうです。
こちらの記事は凶の割合を浅草寺に直接おうかがいするという、大胆な記事になっています。これによると、
 
「一説には平安時代に元三大師良源様によって、おみくじの元となるものが作られ、さらに、中国で天竺霊籤(てんじくれいせん)という、いわゆるおみくじの始まりと言えるものが流行りまして、室町時代までには日本に伝わったのです。
 江戸時代にはそれが合わさった観音百籤(かんのんひゃくせん)というものが広まり、以来浅草寺でもこれを用いております。
 そのときから、浅草寺のおみくじは凶の割合は変えていません。分配は凶30%、大吉17%、吉35%、半吉5%、小吉4%、末小吉3%、末吉6%です。」

 30%……なかなか多いな!!
 理屈をこねれば、どんなおうかがいでもすべからく凶の確率は30%ということですかね……? まあ確率論はどうであれ、おうかがいによって「神はサイコロを振る」のであれば、その手前の人の手で準備する段階では、すべて同じ割合とする方が良いような気もしますが(すべて同じ割合にしておいて、どれを出すかは神様次第、ということで)。
 一方でだいぶ昔、何かのテレビ番組で、ある神社のおみくじの割合を実際に調べるという企画を見たことがあります。その結果、そこでは凶の割合はゼロ!
 で、その理由をうかがってみると、「気分よくお帰りいただきたいので、凶はなしとしております」。
 お気持ちは痛いほどよく分かるのですが、それもなあ……。
 どちらにせよ、この割合は「企業秘密」的な感じで明かせないとしておくのが良いような気もします。

水上バス乗り場からスカイツリー方面
 浅草からはすぐ、スカイツリーがよく見えます。

GTS観光アートライン作品
 川辺にこんな猫もいました。「GTS観光アートライン」という企画の作品だそうです。東京はほんとに猫にまつわるものが多い気がしますね(^^)


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テーマ : 神社・仏閣巡り
ジャンル : 旅行

6周年!…1月9日は「とんちの日」!?

6周年

 2017年1月9日より始めましたこのブログも本日で6周年。
 お越しいただきました皆様、誠にありがとうございます。なかなか更新ペースも上がりませんが、引き続き何とぞよろしくお願いいたします。

      *      *      *

 さて。
 昨年の1月9日には、この日が「風邪の日」であることをこちらで取り上げました。
 その他、この日は何の日とされているのか……

 とんちの日。

 え、何で? と思ったら、とんちで有名なのはかの一休さん。「1」と「9」で「いち・きゅう」……「いっきゅう」……

 うーん……(*_*)ゞ

      *      *      *

 「一休さん」は実在の僧である一休宗純(1394~1481)がモデルと言われますが、有名なとんち話はほとんど江戸時代の創作と考えられています。
 天皇の血を引くと言われますが、権力が嫌いでかなり破天荒な行動もあったとか。そうしたところがとんち話に結びついていったようです。

 一休さんの話で有名どころは「屏風の虎退治」ですね。
 室町幕府第3代将軍・足利義満(1358~1408)が一休に出したそうで、
「屏風絵の虎が夜な夜な屏風を抜け出して暴れるので退治せよ」
と将軍が言うと、一休は
「では捕まえますから虎を屏風絵から追い出して下さい」
と切り返した、という……。

 いや、それで終わり?

 私が考えたのは、その屏風ごと縛ることだったのですが、それじゃダメなんですかね(^^;)
 ここから先は、後に私が考えた展開。

 虎を追い出せ、という一休に対して将軍は、
「だから虎が出てくるのは夜だと申したであろう。今夜一晩、虎が出てくるまで見ておれ」
 そして一晩の間、警護の者にでもこっそり見張らせておいて、もし途中で一休が寝たら翌朝、
「そちは寝ておったであろう、その間に虎が出てきておったぞ、このうつけ者が!」
 こうなると一休の負け。

 もしも寝ずに済んだとすれば、
「一晩見張っていましたが、虎は出てきませんでした。いかがでしょう、虎が出てくるまでこの屏風をお寺の方で預からせていただくというのは? その方が虎がここで暴れなくとも済むと思いますし」
と言えば一休の勝ち。 
 なんて寓話としては面白くないですかね。

「このはしわたるべからず」の話も有名ですね。
 これを読んで思ったのは、「橋」漢字で書いてあったらどうするんだろう? てこと。
 子供にも分かるよう平仮名だったんだよ、という意見もあるかもしれませんが、それなら漢字の上に振り仮名を振れば良いんだし。

だから渡るなと言ったのに……!!
「だから渡るなと言ったのに……!!」


 この後の展開として紹介されているのは、およばれに上がったら箸に「はしを使ってはだめ」とあったので箸を折ってその折った部分(つまり箸の端ではなく真ん中という意味)を使って食べたとか、「橋の真ん中も歩いてはだめ」と言われたら「橋に乗らねばよいのだろう」と敷物を敷いてその上を歩いたとかって……よく分かりません。
 まあここまでくると、とんちというよりは、大人げない大人とこまっしゃくれた子どもの屁理屈合戦という気もしますが。

 昭和時代の(つまり私が読んだ本での)創作かも知れませんが、子ども向けの本にこんな話も載っていました。

 お寺で饅頭をつまみ食いしてしまった一休さん、仏像の口元にあんこをこすりつけて、仏様が食べてしまったことにします。これだけでも大概バチ当たりな気がしますが、和尚さんから問いつめられると、なんと仏像を鍋に入れて釜茹でに!
 お湯がぐつぐつと煮え立ってくると、「ほら、くったくったとおっしゃってます」。

 おいおいおい!
 これはもはやとんち云々を通り越して、モラルの問題になりかねません(-_-;)
「嘘はいけません!」「他者に責任をなすりつけるとは何事か!」としばき倒されるのと違います? フツー……。

 これは創作としても、仏像については、親交のあった本願寺門主蓮如の留守中に居室に上がり込んで阿弥陀如来像を枕に昼寝をしていたという逸話があるそうです(Wikipediaなんだけど出典不明)。戻ってきた蓮如はそれを見て「俺の商売道具に何をする」と言って、二人で大笑いしたそうですが……。
 これとて史実かどうかも分かりませんが、いずれにせよ一休宗純は一貫して戒律や形式、権威を否定する姿勢であったようです。
 そうして見ると、一休さんの屁理屈というのも、身近な大人たちという「子どもから見た権力者」をやり込める、ということなのかも知れません。であればこそ、子ども向けではなく、権力を遠ざけた一人の人間としての「一休宗純」としても、もっと注目されてほしいものですね。

謹賀新年 - 2023年 AMPは警察の枠を超えるか

 皆様、あけましておめでとうございます。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします m(_ _)m

 2022年もいろいろとありましたが、最も大きな事件の一つとしてウクライナとロシアの戦争が挙げられると思います。未だ解決に至らず長期戦の様相を呈していますが、今年は平和に近づくよう祈りたいものです。
 またこちらにも書きましたように、2022年はツイッター上で「あと90年」という言葉も話題になりました。かのドラえもんの誕生日が2112年9月3日なので、ドラえもん誕生まであと90年。鉄腕アトムの2003年にも思いましたが、SFで描かれる遥かな未来が、それなりに実感の沸いてくるところまで近づいてきているのも不思議なものです。

      *      *      *

 さて。
 ここ数年、元旦にはその年にまつわるSFを掲載していますが(いつまで続くかなあ……ネタ切れにならないかなあ……2024年のネタ、今から募集しようかな ^^;)、タイトルの「AMP」というのは麻宮騎亜先生の『サイレントメビウス』に登場する、警察内の特殊部隊。これが設立されたのが2023年です。
 『サイレントメビウス』。1988~89年に連載、90年代にテレビアニメや劇場アニメが作られ、スピンオフ作品や続編もあるようですが、原作全12巻しか見ていなかったため、相違などありましたらご容赦ください。

 この作品では2000年頃から妖魔(ルシファーホーク)と呼ばれる邪界(ネメシス)からの存在が引き起こす事件が増加し、その対策として対妖魔用特殊警察(Attacked Mystification Police Department;AMP)が2023年に設立されます。
 物語の舞台はその3年後、2026年の東京。
 おそらく現在よりもはるかに高い、その壁は窓が並ぶビルというよりも巨大化したサーバーか何かのように見える超高層建築が幾層にもひしめき合う一方、街は雑多で荒廃した雰囲気が漂い、スクリーンをぶら下げた飛行船が「酸性雨注意報はただいま解除されました」と放送している光景……これは『ブレードランナー』(1982)で描かれたロサンゼルスとよく似ています。 
 原作者の麻宮先生自身、「『ブレードランナー』には、リスペクトがあります。舞台と同じ時代、日本はどうなっている……というところから設定を考えたところもある」と語っているそうです(サイレントメビウス:14年ぶり復活の裏側 マンガ・アニメ史変えた革新性に迫る)。
 妖魔の被害者が「兵器省職員」っていうぐらいだから、日本は再軍備・軍拡してるのかも知れません(何に対して、によっても話は変わりますが)。
 作中で20世紀の文化財として保護されている東京タワーが出てくるのですが、ここでの東京タワー、何と周りを自身よりもはるかに高い超高層ビルに囲まれています。これは「ええーっ」となったなあ(^^;)

2020年の東京タワー
2020年の東京タワー。これが小さく見えるぐらいの超々高層ビルが周りを囲むっていったい……(@_@)

 このAMPのメンバーは魔術や超能力、あるいはサイボーグなど様々な特異能力を持つ6人の女性。その特異能力で、通常の警察装備ではどうしようもない妖魔に対抗するというわけです。
 メンバー1人1人が違った特異能力をもって戦うのは『サイボーグ009』を彷彿とさせますし、警察内組織という点では『機動警察パトレイバー』も連想します。
 しかし特に際立っているのは、メンバー全員が若い女性という点。今でこそ珍しくないようにも思いますが、麻宮氏によれば「AMPのメンバーは全員女性。女性だらけのチームが戦うというのは(米ドラマの)『チャーリーズエンジェル』や(日本のドラマ)『プレイガール』ではあったけど、当時のマンガでは珍しかった。女性には生命を育む力があり、男性よりも強い。『サイレントメビウス』は女性賛歌でもあるんです」とのこと(出典はこちら)。

 AMPは上述のように警察内の一組織ですが、実はAMPのリーダーであるラリー・シャイアンが組織したもの、らしい……。一個人が警察内に組織を作れるのか? と思いますが、実際には事情を説明して警察を動かし作らせた、ということですかね?
 それにしても、彼女はいちばん年上とはいえ、1991年生まれの設定なので、2023年当時で若干32歳! うーむ、ただ者ではない(貫禄ありまくりなので絵的にはもっと年上に見えますが)。しかもですね、この世界では警察ですら民営化されており、警察組織がまともに機能しておらず妖魔と戦えないと見るや、警察を買収して自ら指揮を執るという……!!
 大抵の人はAMPメンバーの中でももっと若かったり可愛かったりカッコいいメンバーのファンが多いでしょうが、個人的にはラリーがいちばんカッコいいと思ってますよ。ちょうど『パトレイバー』の後藤隊長に似た、シブいカッコよさでしょうか。そういえば『ブラックジャック』でも患者を助けるために病院を丸ごと買い取る話がありましたが、あれもカッコよかったですね。

 後藤隊長の場合、現実の警察組織に近い様々な枠組みの中で悪戦苦闘したり、うまく立ち回ったり、諦観したりします。
 一方ラリーの場合は妖魔という日常を完全に超越した存在と相対するため、枠組みを超えて非常手段に打って出る必要に迫られます。
 警察組織や世の中の状況が違うだけで、割とよく似た指揮官ではないでしょうか。

 ネメシスからの侵攻が進むにつれ、人間界がどんどん邪悪になっていくのに対し、邪界(ネメシス)側は浄化が進んでいくというのは何とも皮肉な状況ですが、そもそも両世界の不穏分子を入れ替えることが目的にあった、らしい。
 AMPと妖魔との戦いは多大な犠牲を払いながらも、最終的には敵役一人が諸悪の元凶みたいになって、そいつを倒して人間界と邪界の間に和平が成立します。
 妖魔のような存在でも和平が成立するんだったら、現実世界の人間どうしでも一刻も早く和平が成立してほしいものです。いや、ほんとに。

      *      *      *

 あ、AMPと『パトレイバー』の特車2課が共闘する話って思いついた。舞台は二十数年隔たってるけど、そういえば妖魔事件が起こり始めるのは2000年頃。ちょうど『パトレイバー』の舞台です。特車2課が対処しきれなかった妖魔事件を、タイムスリップか何かでAMPと共闘するとか、どうですかね? どなたか一緒にいかがですか?(^^;)


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