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改元御朱印狂想曲

へろんです。
2019年4月30日、「平成」が終わり、5月1日に「令和」が始まりました。
1989年に「昭和」から「平成」に変わった時は昭和天皇が亡くなったのと同時で、何だか自粛ムードやらなんやらが垂れ込めていましたから、それに比べてこういう明るい改元ってのは良いものですね。
初めて「れいわ」って打ち込んでみると、「令和」は変換候補の5番目にありました。おお、出るんだ!
一方で、これも素晴らしい、森下真先生の平成擬人化イラスト

       *      *      *

この度の改元にまつわるニュースで気になったのが、御朱印についての話題が急に数多く取り上げられるようになったこと。
平成最後の日付に長蛇の列とか、令和初日の御朱印を準備中とか……話題になるのは良いのですが、これでますます混雑してしまうなあ、と複雑な気持ち。
確かに平成最後の日付ってのも惹かれますが、月末も忙しいしなあ、と御朱印帳を見返してみますと、いちばん最近のものは以前ブログに書いた、3月9日に白絲濱神社で頂いたものでした。そうか、4月はどこも行ってなかったのか。ちょっと残念ですが、忙しかったしなぁ……。

この度のGWは、5月1日から3日にかけて、まだ訪れていなかった岐阜県に行ってきました。いくつかの博物館や街並みなどが目的でしたが、岐阜の神社仏閣も訪れて御朱印も頂けたら、と調べてみると……

岐阜市の金神社(こがねじんじゃ)が有名のようですが……んん? 毎月最終金曜日を「Premium金Day」として、この日だけ特別に金文字の御朱印が授与されるそうです。しかも5月1日は改元記念ということで、この日も特別に授与されるのだとか。
そりゃ惹かれますが、でも毎回とんでもない待ち時間になっているのだとか……。
神社のHPにも「最終金曜日は平日のため参拝・受けることができないと思われる参拝者の皆様も、ぜひ新しき元号の初日に金神社にご参拝ください」なんてあるので、これはますますえらいことになるのでは…… (((( ;゚Д゚)))

私の御朱印だけに貴重な旅行時間を費やすことはできないので、とりあえず行くだけ行ってみて、他のスケジュールに影響が出るぐらいの混雑だったら諦めるから、と妻にお願いし、まずは金神社に向かってみることにしました。
2019年5月1日午前8時。金神社の駐車場へ通じる道に差し掛かると……すでに渋滞の列が! そして神社の前にはすでに長蛇の列が!!……(@o@;)
いや予想はしていましたが、やっぱり……。雨の降りしきる中、妻も付き合わせて長時間並ぶわけにはいかないな、と諦めることに。
そこで、金神社の他に調べていた、伊奈波神社へと向かいました。

伊奈波神社社務所
こちらもかなりの混雑で列ができていましたが、無事に岐阜最初の、そして令和最初の御朱印を頂けました。

伊奈波神社御朱印


黒龍神社御朱印
末社の一社、黒龍神社は「パワースポット」として有名だそうです。

伊奈波神社の逆さ狛犬
逆さ狛犬も有名だそうで、しっかり撫でさせていただきました。

翌5月2日。午後には岐阜公園付近の博物館に行きたかったでのすが、どこも満車で行けそうにない。そこで、今日だったら限定御朱印の日じゃないし、まだ空いているのでは、ともう一度金神社に行ってみました。

金神社御朱印
金神社の駐車場も満車に近く、社務所にも列ができていましたが、ようやく金神社の御朱印も頂くことができました。
昨日のような限定御朱印の場合は、真ん中の「金神社」が金文字になるそうです。
でも昨日でも今日でも、ありがたさは変わらない、と、思いたい。
大体、初詣のようにあまりにも沢山の人が訪れる時より、少しずらした空いた時の方が神様に願いが届きやすい、という話も聞きます。だったら恐らく今日の方が……。

金祥稲荷神社御朱印


金神社の金色の鳥居
金神社の有名な金色の鳥居。
2015年(平成27年)に茶色から塗り替えられたそうです。

金神社のなんじゃもんじゃの木
なんじゃもんじゃの木(和名:ヒトツバタゴ)がこの頃満開となることでも有名だそうです。雪が降ったような白い花が美しいです。

       *      *      *

5月1日は令和初日ということで、限定ならずとも各地の神社はエライことになっていたそうですね。明治神宮では最大で10時間待ちになったとか、伊勢神宮では最大2時間以上、出雲大社でも1時間待ちになったとか…… (((( ;゚Д゚)))

そもそも御朱印というものがニュースになるだけでもすごい変わりようだと思うのですが、この過熱ぶりはちょっと心配になってきます。
案の定というか、令和初日の御朱印がネットオークションに出品されるという残念な事態も盛んに報道されています。
お詣りもせずに御朱印を落札しても意味ないと思うのですが……。

上記の記事で、筆者の中村かさね氏は「御朱印は、お札やお守りと違って霊力のある物ではない」とお書きですが……ううん、そうズバッと言われてしまうと複雑ですね。
よく言われることですが、そうなると記念スタンプなどとの違いはどこにあるのか、だんだん難しい話になってきます。

新聞やテレビニュースでも盛んに取り上げられたニュースの中には、お城の「御朱印」(様のもの)の話題も数多く取り上げられていました。
例えば、大阪城では自分で押す朱印が数年前から設置されており、「記念スタンプとして押していただいています」と掲示されていました。それがこの度、明らかに御朱印を意識したスタイルで、4月30日までは「平成最後」、5月1日から7日までは「令和最初」と記された「登閣符」を販売するのだとか。

大阪城「登閣符」販売(大阪日日新聞、2019年4月30日)

大阪日日新聞2019年4月30日より、下半分を拝借。
なおこの記事ではあくまで「登閣符」と書いており、「御朱印」という単語は一言も書かれていません

さらにはこちらの記事で書きましたように、「御朱印」と冠したスタンプラリーも登場してきています。
「スタンプラリー」「記念スタンプ」「御朱印様のもの」と「御朱印」の境界が世間的には急速にあやふやになっており、今回の改元に伴う過熱ぶりは、それを一層推し進めることにつながる気がします。

以前こちらの記事で、「ゆとり教育」から「脱ゆとり教育」に極端な揺り戻しがあったように、昨今の形式だけの歪んだ「働き方改革」にもそのうち大きな揺り戻しがくるのではないか、と書きました。
今回の過熱気味の報道、御朱印の転売問題や境界の不明確化などを見ると、御朱印ブームも、いつか何らかの形で揺り戻しが来るのでは、と思ってしまいます。
良くも悪くも極端に振り子が振れてしまう日本社会のこと、悪い方向には振れず、良い方向へ振れてくれるよう祈りたいものです。


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No title

いや~~~なんか妙なブームになってきて、嫌ですよね。居心地が悪くなってきました。こういった加熱ぶり、バブルがはじけた時の反動が怖いです。なんだか予想がついてしまって、先走った感情ではあるんですけど勝手にガッカリしています。神様に申し訳ない。

ちなみにわたしは、富山で令和を迎えましたが、朝イチで神社に行ったところ待ち人数は2~3人程度でした。

岐阜方面、とても羨ましいです。宝石に興味を持つ人は大抵、岐阜に行きたくなるのだ・・・w

Re: No title

あけぼうさん、コメントありがとうございます~。

ほんと、このブームは何だか心配になってきますね。まぁ改元ブームそのものが過ぎ去って落ち着いてくれば、移り気の早い世の中のこと、御朱印ブームも忘れ去られていくような気もしますが、その方が落ち着いてくれるような気もします。

GWは富山に行かれていたんですね。私も2年前に行きましたが、良いところですよね♪
岐阜には宝石や化石に関する博物館も豊富ですよね。今回は七宗町の「日本最古の石博物館」に行きましたが、行けなかった施設も多いので、いずれまた行きたいものです。
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へろん(♂)としろ(♀)の夫婦ですが、最近はへろん一人で書いてます。「御朱印」「SF」が多くなってますので、カテゴリからご興味のあるジャンルをお選び下さい。古い記事でもコメント頂けると喜びます。拍手コメントは気付くのが遅れてしまうことがありますが、申し訳ございません m(_ _)m

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